今野誠一の“マングローブ的生き方”ブログ

2009.10.04組織風土
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ボクが原因で社員が退職すること②

昨日、サラリーマン時代にボクが原因で退職していった社員もけっこういたという話を書いた。

その頃の原因は、鬼軍曹として、厳しさが原因だったが、独立してからは少し変わった。

ある幹部がある時、ボクにこう言ったんだ。
「今野さんは、人に合わせて組織を作ろうとする。事業に合わせて組織を作らなくちゃいけないんじゃないか」って。
本当の起業家、事業家は、自分のやりたい事業が先にあって、それに合わせて人を集め、組織を作っていく。

これは鋭い指摘だった。面と向かってそういうことが言える人が幹部としていてくれたことはありがたかった。

創業したての頃のボクは、もちろんやりたいことはあったが、どちらかというと、人が集まってきてくれることがうれしくて、その集まってきてくれた人がやりたいという仕事に乗り出すということを繰り返していた。

前職人事部長時代の部下が、仕事を探しているというので、その人がやっていた給与処理・労務管理の代行サービスを始めた。
またある人は、会計処理が得意だというので、会計処理と管理会計のコンサルの事業を始めた。
人材採用をやっていた人がやってきたので、採用事業に力を入れた。

集まってきてくれた人の「やりたい」という仕事を広げていくということをやっていた。

時には、事業ドメインを無理やり広げていた。
ある社員が人脈で持ってきた、サプリメントの販売事業に乗り出したlこともある。
犬好きの社員にやってもらおうと、ペット事業をまじめに検討していた時期がある。

こうした、集まってくれた人に合わせた強引な展開に不安を覚えて退職していった社員もいる。
そうした時期にある幹部に言われたのが、さっきの言葉だったのだ。

「今野さんは、人に合わせて事業を考え、組織を作ろうとする。事業に合わせて組織を作り人を集めなくくちゃいけないんじゃないか」

この時の反省から、事業ドメインの考え方を強固に確立することに舵を切りなおしたんだ。
しかし、現在でもそれはやりきれていない。
どうしても、今、集まってくれている人たtiが一番やりたいことをやってもらいたい。
人に合わせて事業を考え、組織を作っている自分がいる。


経営の神様と言われた松下幸之助氏の「松下幸之助 経営語録」の中に、「人に合わせて組織を変える」という文章がある。

人によって組織を変えなければいけない。組織はある程度自由に変えられるけれども、人は自由に変えるわけにはいかない。同じような人は一人しかいないのだから、その人を活かすためには、この組織ではいかんということになったら、その人に向くような組織を作ったらいい。少なくとも人を使い、人を育てるということのためには、そこまで徹しなければいけないと思う。

日本を代表する大企業となった松下の創業者がそう言っているのは意外なことだ。

一人ひとりの人を中心に考えるべきか、事業と組織を中心に考えるべきか。
12年経っても、実は答えは出せていない。



ボクの著書です。いい感じに仕上がりました。
マングローブからヒントを得た生き方・働き方・経営の仕方を提案しています。

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この記事へのコメント
  • AMAGASAさま ありがとうございます。このテーマでこんなに皆さんからコメントをいただけるとは思ってもみず。とてもありがたいです。言行一致に信頼性が生まれるわけですが、自分でも自分に甘えて不一致な時があり反省してます。先日堀場製作所の堀場氏が「社員に嫌がられても飽きられても経営者は考えを言い続けなくてはならない」とおっしゃっていました。

    Posted by 今野 誠一 | 2009/10/09
  • 私はどちらが正しいということはないと思います。そのときの会社の状態によって違うと思うからです。

    ただ私は中間管理職という立場でいつも感じるのは、経営者がどんな理念をもっているか、それを知りたいと思います。

    会議の場だけでは伝わりません。また会議で言っていることと普段の行動がずれると、この経営者は口だけで言っていると感じます。

    私はもっともっと経営者の考え(理念・生き方など)を知りたいと思っています。

    Posted by AMAGASA | 2009/10/08
  • 読者さま ありがとうございます。「
    社員の提案を受け入れることで会社の目的が達成できるか?」「会社の目的を達成するた
    めにはどのような人に集まってもらえばいいか?どのようなことに協力してもらえばいいか?」→ そのように考えていきたいと思います。

    Posted by 今野 誠一 | 2009/10/07
  • 企業の目的が明確なら、必要な人が集まるし必要な事業が立ち上がるのではないですか?

    会社の多くの人間が会社の目的を理解しているのなら、すべき問いは「人に事業を合わせるか?事業に人を合わせるか?」ではなく

    「社員の提案を受け入れることで会社の目的が達成できるか?」「会社の目的を達成するためにはどのような人に集まってもらえばいいか?どのようなことに協力してもらえばいいか?」ではないのでしょうか?

    もっとも、社長である自分が社員の提案を許容できるか?社員の適正に合っているか?リソースはあるか?などの問題はあると思いますが・・。

    Posted by 読者 | 2009/10/06
  • SHIMOZONOさま まあ要するに、ボクは「不器用だ」ってことでしょうな。

    Posted by 今野 誠一 | 2009/10/06
  • Sも参戦させていただきます。
    僕の中では両方ありです。
    組織・事業をデザインできる人材であればそうすればいいし、そういう人材でなければ事業に合わせた組織に入ってもらえばいいと思うんです。生意気言ってすいません・・・

    Posted by SHIMOZONO | 2009/10/05
  • kugisanさま 「答えは出ているんだけどできない」というところでしょうか。非情になれないのが自分の限界なのかなと思ってます。

    Posted by 今野 誠一 | 2009/10/05
  • うむ。朝読んだときと微妙に原稿が違ってますね。こっちのほうがしっくりきます。「12年経っても答えを出せないでいる」ということが、リアルに伝わってきました。僕もとてもよく悩むことです。

    Posted by kugisan | 2009/10/05

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