今野誠一の“マングローブ的生き方”ブログ

2009.11.16日記
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文句を言っているうちが華?

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今日は、友人の紹介で、メンタルヘルス支援を展開しているY社長にお会いし、3人でランチを共にした。

不景気の背景の中で、職場で精神的に問題を抱えている社員が増えているという。
メンタルヘルス支援は、個別のカウンセリングの提供や、マネジメント層への教育や、社員層へのメンタル面のセルフマネジメントノウハウの研修など、様々な形があり、これからもっともっと手厚くしていく必要のある分野である。

メンタルヘルスの難しいところは、職場におけるストレスを取り除けばそれでうまくいく、という単純なことじゃない、ということである。

11月12日のブログ『ステイトコントロール』の中で、イチローを例に

「高いパフォーマンスを発揮するためには、適度なストレス状態が必要であり、自分が高いパフォーマンスを発揮できるような、心の状態を見つけて、その状態を保ち続けることが、継続的に高い成果を残し続ける条件の一つになる」と書いた。

「適度なストレス状態」は、人によって異なるから、一律の施策が効果を上げるとは限らない。
上司とメンバーの一対一のマネジメントにゆだねられるところも大きい。

心理学者であり、元文化庁長官の故河合隼雄氏は、著書の中で、ある課に移動になった社員が、ちょっとした不正をし、さらには理不尽なイジメモードの課長にしばらくの間悩み、我慢できなくなって、会社のカウンセリングルームに駆け込んだ例を上げておられた。

その社員の訴えを受け止めたカウンセラーは、訴えてきた社員の名前は伏せた上で、会社に「★★課長は、このような不正をはたらいている」と報告し、それを聞いた会社は、しばらく様子を見た上で課長を左遷した。
訴えた社員は、カウンセリングルームが通報したとは知らず「★★課長の悪事はバレたらしい」と言ってスッキリした顔をしていたという。

これでハッピーエンドかと言えば、後日談があり、そのスッキリしていたはずの社員が3ヵ月後、今度は抑うつ状態になり、入院する羽目になった、という話だ。ストレスがなくなったら、なくなったで、根本解決にはなっていない。

このストーリーの例で河合隼雄氏は、この会社に通報したカウンセラーの行為はプロとしてあるまじき行為であるとおっしゃっていた。本来は、この社員は課長ときちんと向き合い、ストレスとどう向き合うかをカウンセリングしていかなくてはならなかったのだが、あっさりストレスの素を排除して終わらせてしまった。

河合隼雄氏は、このことを「文句を言っているうちが華」と表現されていた。

どこの会社でも、文句の多い社員はいるし、社長に一々反発する幹部もいるのが普通である。
それらにすべて反応して、心を痛める必要はなく、文句を言っている社員や幹部というのは、そのことで自分自身のバランスを取っているんだ、というくらいに考えたほうがよい。

そのように考えて、一々相手にしない、ということも組織のリーダーには必要なことなのではないかと思う。



満を持したボクの初の著書だよ。いい感じに仕上がった。
マングローブからヒントを得た生き方・働き方・経営の仕方を提案している。

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