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2009.12.18組織風土
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ビジネスマン人生には、越えなくてはならないいくつかのハードルが待ち受けている。
【3年の壁】
仕事に慣れ、会社のしきたりにもなじみ、世渡りのスキルも身について、なんとかビジネス界を遊泳することができるようになるのに、3年はどうしてもかかる。
まずは、この3年の「修行」を辛抱できるかどうか、が第一のハードルだ。
ここをクリアして次の段階に進めない若者が増えているという。
クリアできない理由は、子供の頃から我慢するしつけがされていないことと、自分の将来の状態目標を持てていないこと、の2つにあるように思う。
自分のやりたくないことでも、すべてのことから何かを得るつもりで取り組まなくてはならないのが、組織人の宿命だ。やりたくないことを一切やらないで生きていきたいなら、独立して好きにやるか、世捨て人となって人と接しないで生きていくしかない。
昨今は、組織(企業)の中にいながらにして世捨て人になっている人も出てきているように思う。
【管理職の壁】
次のハードルは、係長や課長など、会社から部下を預かり組織を率いる立場になれるかどうかだ。このハードルは本来は、第一のハードルよりも格段に高いはずのものだ。
なぜならば、組織を率いる時には、一人前のプロとして一人で仕事する時とは、違う能力と視野が必要になるからだ。
現実は、第一のハードルよりもむしろ第二のハードルが低くて、年齢が来れば、あるいは一社員時代に成績を上げたというだけで、ご褒美として管理職のポストを上げている企業が少なくない。
このハードルに立ち向かうに当たっては、自分ひとりで頑張るのではなく、人を育て、人の力を組み合わせながら大きな仕事をやり遂げられるようにならなければならないのだが、自分の殻を破ることができずに、挫折する人が多い。
人をよく観察し、弱点を補う指導ができ、強みを強化するコミュニケーションができるかどうか。
複数の人の強み弱みを理解し、最強のチームを組成することができるかどうか。
方向性とゴールをわかりやすく表現して共有するコミュニケーション能力を磨けるかどうか。
人の成長を待つという、一社員時代とは別の種類の我慢強さを身につけられるかどうか。
ことごとく自分の殻を破る必要があるのだが、殻を破れないと、ここで大きく成長が鈍化してしまうことになる。
【事業責任者の壁】
第三の壁は、事業部長や役員となって、事業全体を切り盛りする立場になる時である。
ここの段階になると、ほぼ経営者と同じ種類の能力が必要になる。
人、モノ、金といった経営資源を駆使して、利益を上げ続けていくという責任がある。
ここでの能力は、現状分析力と、将来に向けた仮説能力といった、目に見えないものを見えるようにする能力となり、ハードルは一気に上がる。
不思議なことに、「目に見えないものを見えるようにする能力」というこれまでの中間管理職時代とはまったく別の種類の能力が必要だとわかっているにも関わらず、何の教育もせずに、一社員、中間管理職時代の延長上で「ただ頑張らせるだけ」という会社が多いのである。
会社も具体的な要望をせずに、部隊と戦略を丸投げするものだから、結局グチャグチャになり社員から後ろ指を指され、経営者にがっかりされて、幹部として最悪の状態で会社を去る人が多くなる。ビジネスマンとして幸せに人生を終えたかったら下手に幹部などにならないほうがいいということになってしまう。
この段階になると年齢もかなり上の方になっているものだから、それまでとは違う能力を求められても容易に殻を破ることができない。
大きな覚悟と相当な勉強が必要になるのである。
【殻を破ることにエネルギーを使う】
ある会社で課長・部長・取締役で、戦略思考を磨くための研修をした。
戦略フレームを覚えてケーススタディをし、自社の戦略を立案して全体で発表し合うという段取りで、講師&ファシリテーターで参加して、グループに分かれての戦略発表を仕切らせてもらった。
ボクから見るところ役員チームが、最も戦略思考の面だけで見るとレベルの低いものだったので、全体に警鐘を鳴らす意味で「役員チームが最もレベルが低い」とはっきり講評したんだよね。
最後のグループ代表の挨拶で役員チームの代表の方に「実に不愉快だ」と、ご立腹のスピーチをいただいてしまった。
ボクはいつも率直なので、時々こういうことが起こるのだが、これも役目を果たす上では必要なことであり、皆さんが立腹されたぐらいで甘くすることは意味がない。
この会社の役員チームは、自分たちの殻を破らなくてはならない局面に来ていることは明白だった。なぜならば、第三の壁を乗り越えるために必要な「現状分析力と、将来に向けた仮説能力といった、目に見えないものを見えるようにする能力」が怪しいまま偉くなった可能性があるからだ。
皆さん、年齢も年齢である。
「大きな覚悟と相当な勉強」をしなければ、人、モノ、金といった経営資源を駆使して、利益を上げ続けていくこともできないし、社員達からの尊敬を集めることもできないだろう。講師に立腹するエネルギーを、自らの殻を破ることに使ってもらわなくては駄目だ。
満を持したボクの初の著書だよ。いい感じに仕上がった。
マングローブからヒントを得た生き方・働き方・経営の仕方を提案している。

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