今野誠一の“マングローブ的生き方”ブログ

2010.01.12組織風土
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コンフォートゾーンから飛び出せ!!

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前にも書いたように、糸井重里事務所の運営する『ほぼ日刊イトイ新聞』のコンテンツには、いつも糸井さんのセンスを感じている。

少し古い記事になるのだが、「ウエブ進化論」で有名な梅田望夫さんと、任天堂の岩田聡さんとの鼎談を面白く読ませてもらった。タイトルは「適切な大きさの問題さえ生まれれば」。

この鼎談の中で「コンフォートゾーンから飛び出せ!」という章が興味深かった。

梅田さんが「コンフォートゾーン」という言葉を使っている。


梅田   なにか自分のやりたいことがあって、
その好きなことをやって過ごしていると
それを喜んでくれるユーザーの方が集まってくる。
でも、ここで完結しているだけだと、
そのつぎへ進むのに、足りないんですね。
英語でいうと「コンフォートゾーン」
という言葉があるんです。
「Within the Comfort Zone」とかね、
要するに、自分が非常に居心地のいい場所にいる。
そこそこ利益が出て、
20人くらいの社員に給料も払えて、
ある種のユーザーからは喜ばれている。
だけど‥‥ということですね。


この後、糸井さん、岩田さんとのやり取りの中で、コンフォートゾーンの対極の風土のある会社として、あのグーグルの例が取り上げられている。

 

梅田  そのコンフォートゾーンを超越した対極の存在として、
たとえば、Googleがいるわけです。
あるビジネスでうまくいったとしても、
そのお金を狂気のように使っていく、みたいなね。
で、結果的に、Googleの社員の毎日の生活が
どういうふうになってるかというと、
やっぱり、ものすごく厳しいんですよ。
グローバルにみんなが働いていて、
本当に寝る時間がないって言ってる。
だから、コンフォートゾーンを
完全に超えちゃってるんですね。
人もどんどん入れ替わるけど、
会社は確固たるミッションを持って動いている。
まぁ、それはすごく極端な例ですが、
スモールビジネスのサイクルを回しているだけでは、
どうしてもできることは限られますよ。
だから、若い人たちと話すときは、
「どうやったらつぎに行けるんだろうね」
ということをいつも問いかけている。

 

コンフォートゾーンとは「自分にとって安心快適な領域」のこと。
それに対して、グーグルの例ように、それを超えて努力や無理をしないといけない領域のことを「ストレッチゾーン」と呼ぶ。
さらには、それも飛び越えて、トラブルや崩壊を弾き起こす領域を「デンジャラスゾーン」と呼ぶ。

これは、ジムでのトレーニングに例えるとわかりやすい。

筋肉にあまりプレッシャーのかからない、軽々と持ち上がるようなウエイトでトレーニングをいくらやっても、汗をかいて爽快になることはあっても、筋肉が増強されたりすることはほとんどない。

1セットをようやく10回くらいできるレベルくらいにまでウエイトを上げると、必死にやらないといけない状態になり、翌日筋肉痛も起こってくる。これは正にストレッチの効いた状態。

さらにウエイトを上げて、1回ようやく上がるかどうかというレベルでトレーニングすると、支えきれずに肉体の上にバーベルを落として怪我をしたり、無理して続けているとぎっくり腰や、肘を痛めたり筋肉断絶というような怪我を引き起こすことになる。文字通りデンジャラスな領域だ。

DSC05025.gif

「いい風土」というと、とかく「自由な風土」「風通しのよい風土」などと、社員を放任するゆるい風土のことをイメージしがちだが、そういう会社に限って、社員は皆コンフォートゾーンに安住し、いつも同じコトを繰り返している場合が多い。

逆に、常にトップダウンで、ノルマにつぐノルマに追いかけられる日々で、目標未達成のマネジャーにはペナルティーが待っているような状態では、完全にデンジャラスゾーンに踏み込んでしまう。

自主性、自律性を重んじる風土を上手に作りながらも、企業理念とビジョンは明確に確立しており、全員で追い求める状態目標をはっきり打ちたて、一人ひとりの役割と成長目標を明確にすることをきちんとすれば、各自が自分自身を常にストレッチゾーンにおいて働く状態は実現できる。


職場の風土でもそうだが、研修やワークショップの運営においても、この3つのゾーンの認識は重要だ。
最近ファシリテーションという言葉が流行し、講師的に一方的に伝えるのではなく、参加者に自主的に取り組み考えてもらって、考えを引き出すスタイルが主流になりつつある。

そのスタイルが主流であることはいいのだが、参加者の自主性ばかりに任せていると、人は知らず知らずコンフォートゾーンに逃げ込んで、そこに留まろうとする習性があることに注意しなければならない。
研修やワークショップで、コンフォートゾーンにいたのでは、何の気づきも生まれず、刺激を受けることもなく、単にのびのびした時間を過ごしただけに終わってしまうことになる。

ワークの時間にストレッチを聞かせたり、テーマそのものの難易度を変えたり、時にはストレッチゾーンに参加者を引き出しチャレンジの心を呼び覚ますための挑発をする必要も出てくる。
そのあたりを巧みにできるかどうかが、ファシリテーターのレベルの分かれ目となる。

さあ、将来の自分自身の状態目標、成長目標を明確にして、ストレッチゾーンで仕事をしていけるように、
自分自身を追い込んでいかないと、明日の成長はないぞ。



満を持したボクの初の著書だよ。いい感じに仕上がった。
マングローブからヒントを得た生き方・働き方・経営の仕方を提案している。

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