今野誠一の“マングローブ的生き方”ブログ

2010.02.18リーダーシップ
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真摯に向き合う

【強みをわかっている人は少ない】
 
ドラッカーは著書「経営者の条件」の中で、成果を上げる能力を5つで説明していました。
 
1.     時間を管理すること
2.     貢献に焦点を合わせること
3.     強みを生かすこと
4.     重要なことに集中すること
5.     成果をあげる意思決定をすること
 
 
難しいのは、「強みを生かす」ということではないかと思いますが、同時に、組織にとって一番重要なことも「強みによる人事」ではないかと思います。
 
「優れた人事は人の強みを生かす。弱みからは何も生まれない」と「経営者の条件」の中で、断定形でドラッカーは書いていました。
 
組織・人事のコンサルティングを生業として12年目になります。
その間、お客様である企業の多くの社員の皆さんと対面してきましたが、ご自分の強みを明確に把握している方は少ないと感じています。逆に、弱みをお尋ねすると、かなり明快に出てくるのです。
 
これは何を意味するのでしょうか?
 
     それだけ、自分のことを理解するということは難しいことである
 
ということは言えますね。
しかし、どうも感じるのは、組織風土として「弱み」「欠点」「課題」「問題点」に圧倒的に矛先が向いている組織が多いということもその原因なのではないかと思います。
特に一対一のマネジメントにおいては、上司は部下の長所よりは、どうしても短所に意識が向いていきます。上司は部下に「自分の思い通りに」動いてほしいと無意識に(あるいは意識的に)思っているものですが、それに少しでも外れると「気に入らない」ということになります。それが溜まりに溜まってくると「あそこが問題、ここが課題、そこが弱点」ということになってきまして、本人に対しても「俺がお前のどこが気に入らないか」という観点でのフィードバックが主になります。
 
最近の風潮として「誉めるマネジメント」が理想のスタイルと思っている人が増えているように思います。しかし、これは正にスタイルとして流行しているだけで、本当に「ほめ道」を極めている人はほとんどいないと思います。
 
「誉める」という行為の意味を、ポジティブな言葉を使っていれば風土はよくなり、本人もやる気になる、程度に思って、正に「スタイル」としてとらえている人が多いのです。
 
逆に、「誉める」という行為を、「誉め言葉一つで人間関係が上向いて職場がよくなり、業績が上がるなんて、そんなうまい話があるわけない」と懐疑的にとらえて否定的な人も少なくありません。
 
 
【“誉める”のではなく、真摯に“向き合う”】
 
「マネジメントスタイル」という言い方をします。この「スタイル」という言葉がボクは好きじゃないんですよね。実に軽い。
誉めたり叱ったりという狭間で、「誉めるマネジメント」と言ってみたり、「ハードマネジメント」と言ってみたり、「引き出すマネジメント」と言ってみたりしますが、スタイル程度に考えて言葉使いなどの小手先に意識がいっているうちはだめですよね。
 
問題は、どれだけ部下に真摯に向き合えるか?であります。
誉めてやる気を出させよう、とか、そんなんじゃないですね。
彼の、彼女のビジネスマン人生と真摯に向き合って、彼の成長に責任を持つとしたら、何を言ってあげたらいいか、ということ。
その前提で、彼が今何が強みで、何が弱みなのか。
何をしたい人で、今の仕事をどのようにとらえていて、今後どんな能力向上にフォーカスして本人が努力し、上司として手を貸す必要があるのか。
どういうポイントに弱点があり、克服する必要があるのか、あるいはないのか。
 
もっともっと真摯に向き合わなくてはなりません。
 
昔の話ですが、勘違いしているマネジャーというのはいるものです。
「前向きな雰囲気にする」「場を盛り上げる」ということにばかり意識が行き、ギャグを言ったり、茶化したり、その場限りの盛り上げで場を作っているつもりのマネジャー氏は少なからずいて、人事部長として苦言を呈したことは少なくありませんでした。
そうしたオチャラケの軽いマネジャーの元で人が育たないわけではありません。反面教師という便利な言葉がありますから。「あんなオチャラケた軽い人になりたくない」と、反面教師にして部下がまじめになる、という効能はなくはありません。
 
 
今日のブログも長くなりましたが、誉めても叱ってもいいのですが、何しろ「一人ひとりと真摯に向き合う」「その人の成長に真摯に関わる」という心と態度が大事だということが一番言いたいことです。
 
ところで、他人事ではなく、社内を見渡しても、マネジャー諸氏に「もっと部下と向きあってくれよな~」と不満に思うことがあります。しかし、いくら「お前達、もっと部下と真摯に向き合うマネジメントをしろよな」と要望ばかりしてても変わりません。
 
社長自身が幹部と「真摯に向き合う」ことをしていかないと、幹部やマネジャーがそのまた部下に対して「真摯に向き合う」マネジメントを展開してくれるはずはないからです。
 
まずは、自分から一人ひとりと真摯に向き合う態度を示さないといかんと思ってます。

 

満を持したボクの初の著書です。いい感じに仕上がりました。
マングローブからヒントを得た生き方・働き方・経営の仕方を提案してます。
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この記事へのコメント
  • ogaさま

    よく見てあげる」というのは、社員に対する一番基本的な誠実さの表し方ですね。いつもありがとうございます。「

    Posted by 今野 誠一 | 2010/02/21
  • 褒めるにせよ、叱るにせよ、それが「本物」ならば、相手をよく見ていないと出来ない事ですね。
    私も頑張らなきゃ、と思いました。

    Posted by oga | 2010/02/19
  • ネクストアイズ池田さま

    いつも御覧いただきありがとうございます。励みになります。これからもどうぞよろしくお願いします。

    Posted by 今野 誠一 | 2010/02/18
  • 今日の言葉もとっても心に響きました。いつもありがとうございます。

    Posted by ネクストアイズ 池田 | 2010/02/18

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