今野誠一の“マングローブ的生き方”ブログ

2010.04.19リーダーシップ
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指示待ち人間

管理職の皆さんと話をしていますと、「こうしてくれ、ああしてくれ、と具体的な行動レベルで指示をしないと動かず、自ら率先して事を動かしていくつもりがない」という部下が多いことを嘆いている方が多いですね。

こうした人を俗に「指示待ち人間」と言いますね。

しかしながら、こうした嘆きをしている人自体が、それじゃあ指示待ち人間ではないのかというと、言っている本人が実はさらに上の人間から見ると指示待ち人間であるということもあるんですね。
それだけ、自分自身というものはものの見事に正当化されているものですし、下の者に対してはどこまで言っても不満を覚えがちであると言えます。

そうした中間管理職の場合は、上から見れば指示待ち人間なのに、自分の部下に対しては指示待ちではなく、自律的に仕事をしろという。実に虫のいい話であり、厳しく言えばその中間管理職自身が不要な人間と言えるかもしれません。

また、部下のことを「指示待ち人間で困る」と嘆いている人の気持ちの中にも、二人の人間が棲んでいるとも言えるんですね。

部下に主体性がないと嘆く人に限って、部下がやる気を出して主体性を発揮して色々自律的に動き始めたり、提案を始めたりすると、とたんにそれが鬱陶しくなり、その部下の取組に急に口出しするようになったり、提案を否定するようになったりします。

これは、心の中に、部下に対して「将棋のコマのように、自分の指示通りに動く存在でいてほしい」という気持ちと、「指示を待っていないで、主体的に、自律的に動いてほしい」という気持ちが混在しているということを示しています。

中間管理職の二つの問題が今日の話しで出てきましたね。

ひとつは、部下には主体性を要望しながら、そのくせ自分は上に対して指示待ち人間になっている、都合のいい管理職がいるということ。この場合は、立場のいいとこ取りをしているわけで、最悪の場合は何もしないダメダメ管理職になってしまう危険性があるわけです。

もうひとつは、部下の意欲が大きくそがれる危険性があるということです。
ある時は部下に主体性を要望しながら、それを発揮し始めると、とたんに鬱陶しくなりそれを潰しにかかってしまう。これを読んでおられる皆さんの中には、そんなひどい管理職はいないだろう、と思われる方もいるでしょうが、胸に手を当ててみると「自分は確かにそういうところがあったな」と、身に覚えのある方もいるはずですよ。

さて、このように考えてみますと、中間管理職というのは、その人の態度や考え方によって、大きく部下の意欲を左右する危険性があるということになります。

企業の風土として「自律的な」「主体的な」取組を奨励したいと誰もが思いますが、そのためには、野放しではなく、そういう仕事振りができる環境を作らなくてはいけないわけなんですが、その鍵を握るのは実は中間管理職の考え方と姿勢なんだと思うんですね。

具体的な話をしますと、例えば部長はたまには、課長を飛ばして、一般社員の声を聞く必要がありますし、取締役はたまには部長を飛ばして、課長や一般社員の話を聞く必要があるんですね。

きちんと話を聞けば、上に書いたような二面性があったり、立場のいいとこ取りをして部下のやる気をそいでいる人の存在というのはある程度わかるものです。

ところで、この話はあくまでも中間管理職に関しての話しでありまして、取締役などの経営レベルはまったく話が別ですね。

「指示待ち取締役」という状態では、冗談にもなりませんね。
「社長が戦略・方針を出さないから仕事ができない」などとのたまう人に限って、戦略や方針を出しても、今度はその内容が気に入るだの入らないだの言い出し、実行しないということが多いものです。

実行力がなく、実力的にあやしい人に限って、上の批判を繰り返すという傾向はあるものです。

今日の話も結論があやしくなってきましたが・・・(笑)。

要は、中間にいる人によって、社員の自律性や、意欲が左右されることが多く、環境づくりの大きな要因だ、ということが言いたかったような気がします。



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この記事へのコメント
  • saiayameさま おっしゃるとおりですね。巨人軍のようですね。

    Posted by 今野 誠一 | 2011/11/13
  • 上司が独裁者だと、指示待ち人間が大量に発生します。

    Posted by saiayame | 2011/11/04
  • M.Nさま ありがとうございます。 「指示待ち人間になってしまう原因は何か?」「どうしたら、指示待ちではなくなるのか?」→この次にはこの質問への自分なりの考えを書いてみたいと思います。働きかけもなしに、ひとりでに指示待ちでなくなるのを待っていてはいけないということですね。

    Posted by 今野 誠一 | 2010/04/23
  • 自分の事は棚に上げて言うと、

    「指示待ち人間になってしまう原因は何か?」
    「どうしたら、指示待ちではなくなるのか?」
    という質問に対して真剣に考え、

    「自発的な管理職」に変わってくれるように、
    周囲から働きかけることが、そのような中間管理職を抱える各企業で求められる気がします。

    私も「指示待ち」と言われないよう、常に主体性を意識したいと思います。

    Posted by M.N | 2010/04/23
  • ittokuさま ありがとうございます。感銘を受けました。変わっていこうという決意は尊いと思います。陰ながら応援し好転していくことをお祈りします。そして、自分自身も変わる努力をし続けようと思いました。ありがとうございました。

    Posted by 今野 誠一 | 2010/04/22
  • 渡辺利之さま いつもありがとうございます。文中仰っているとおり、進むべき方向を見失っている状態は最もまずい状態で、それはTOPの責任だと思っています。自律的な仕事振りというものは、TOPの明快な理念と方針があって初めて成り立つわけですから、まずは自分からですね。

    Posted by 今野 誠一 | 2010/04/22
  • いつも興味深いブログ,ありがとうございます.

    業界は違いますが,自分も上司から"指示待ち人間だ"といわれ続けています.一方で,自分の意見が全く通らないという現実もあります.ブログを読んでいて,内容に親近感があって思わずコメントしてしまいました.

    もちろんそういう状況は,上司にはわかってもらえませんので,とりあえず自分自身は積極的に仕事に向かうよう努力していかなければなりません.

    せっかく今野様がブログに書かれたので,これを機に自分自身変わっていこうと思います.ありがとうございました.

    Posted by ittoku | 2010/04/21
  • 今野誠一様、今回も身にしみるブログをありがとうござます。楽しく拝見させていただきました。感謝いたします。


    意外と指示待ちの方たちって、多いですね(汗)わたしも行く先々で最初に感じます・・・。

    組織全体で向かうべき目標が明確になっていて、それに向かってそれぞれが最大限の行動をすることが、本来の仕事に対する姿勢なのでしょうが、その目標も曖昧になっていて、部下が進むべき方向すら分からなくなってしまっているように感じます。寂しい現実ですよね。


    しかし、われわれがあきらめてはいけませんので、指示待ち人間の方たちとしっかりと向き合って、自発型人間を増やしていきたいですね!


    これからも今野様のブログを拝見しながら勉強させていただきます!

    Posted by 渡辺利之 | 2010/04/21

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