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2010.05.06日記
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【いい人ぶらないで!】
ボクが前職(と言ってももう12年も経ってしまっていますが)人事部長時代に、1500人の社員を半減させるというリストラの実行隊長だった話は、これまでも何度かブログに(著作にも)登場しています。
当時のことを積極的に話題したいわけはないのですが、時折当時の映像がフラッシュバックすることがあります。
リクルートグループのある子会社に出向してもらい、最終的には転籍(戻って来られない)してもらうことになり一人ひとり面談をしていた時のことです。
ある女子社員でした。
で新しい勤め先の近くのお店でフォローの面談をしていました。
ボクはなるべく気持ちを思いやり、なるべく丁寧に丁寧に話し、そして話を聴いていたつもりだったのです。
ところが、30分くらい経った頃です。
彼女は目に一杯の涙を溜めて、搾り出すようにボクに言いました。
「今野さん、いい人ぶらないでください!・・・・」
一瞬、ボクは何が起こったのか事態が飲み込めず絶句してしまいました。
しばらくの時間、彼女の嗚咽する姿をボクは見つめているしかありませんでした。
このころ、ボクは、無念にも去っていく人々に自分ができることを精一杯やることが、人間として当然のことだと思っていました。真摯に向き合えば心は通じるのだと、怖気つく気持ちを奮い立たせて、面談を続けていたのです。
しかし、ボクは浅はかでした。
彼女たちは、自分の人生を自分の問題としてとらえ、現実と向き合っていたはずです。
最初こそショックを受け、戸惑い、うろたえたにせよ、時と共に事態を冷静に把握し、自分がどうすればいいかを考えていました。必死に気持ちの整理をつけようともがいていたはずです。
そして、早く元いた会社への未練を断ち切り、行くからには新しい会社で精一杯やらなくてはならない。しかし、なかなか未練は断ち切れない。その葛藤の中にいたのだと思います。
そういう状況の中で、ボクが登場したわけです。
根掘り葉掘り聞き、フォローのつもりで、励ましの話などをするわけですが、彼女にとっては、はっきり言ってそれは邪魔臭い行為だっだのだろうと思います。
フォローしたい気持ちをぐっとこらえて、遠くから見守り何かあれば手助けをする。
そして、何よりも元いた会社を立て直すことに注力する。出された人の心の傷をあれこれ癒そうとするよりも、出されたということを無駄にしないようにしなければならない。
こうしたことを通じて、ボクは、当時、人事の仕事というのは本当に難しいものだと、感じていました。
その人のために、どうすることが本当にいいことなのか?
教科書には書いていないことの中に真実があり、難しさがあります。
【本当の人への暖かさ】
起業して12年になりますが、この頃、新聞や雑誌の取材を受けることが増えてきました。
「人をどう見るか?」ということについて、質問されることがあります。
採用した社員の適性をどう見極め、どう育てるのか?というような趣旨の質問なのですが、詳細はともかくも、ボクは「3年と決めています」「誰にでも可能性があり、花が咲く才能が眠っていると思っています」と答えていました。
この頃は、少し迷いが生じています。
「可能性を引き出したい」「才能が花開くのを待ちたい」という気持ちで、引っ張ることがいいことなのか。
その人に、今の事業に関しての適性が実は無かったとした場合。
引っ張れば引張るほど、時間をかけあればかけるほど、かえってやり直す機会を遅らせるだけなのではないか。
自分が社員に暖かくしているつもりで、ずっと見守り続けることが、本当に暖かくしていることになるのか。
自分は、「いい人ぶっている」だけなのではないか。
人事の仕事も難しかったが、経営者として社員を見ることも、難しい。
難しいから、やりがいがあり、悩みの中にいるからこそ、人は成長していくことができると信じているのですが。
満を持したボクの初の著書です。いい感じに仕上がってます。
マングローブからヒントを得た生き方・働き方・経営の仕方を提案してます。

ATARIMAEプロジェクトを応援しています
ボクが前職(と言ってももう12年も経ってしまっていますが)人事部長時代に、1500人の社員を半減させるというリストラの実行隊長だった話は、これまでも何度かブログに(著作にも)登場しています。
当時のことを積極的に話題したいわけはないのですが、時折当時の映像がフラッシュバックすることがあります。
リクルートグループのある子会社に出向してもらい、最終的には転籍(戻って来られない)してもらうことになり一人ひとり面談をしていた時のことです。
ある女子社員でした。
で新しい勤め先の近くのお店でフォローの面談をしていました。
ボクはなるべく気持ちを思いやり、なるべく丁寧に丁寧に話し、そして話を聴いていたつもりだったのです。
ところが、30分くらい経った頃です。
彼女は目に一杯の涙を溜めて、搾り出すようにボクに言いました。
「今野さん、いい人ぶらないでください!・・・・」
一瞬、ボクは何が起こったのか事態が飲み込めず絶句してしまいました。
しばらくの時間、彼女の嗚咽する姿をボクは見つめているしかありませんでした。
このころ、ボクは、無念にも去っていく人々に自分ができることを精一杯やることが、人間として当然のことだと思っていました。真摯に向き合えば心は通じるのだと、怖気つく気持ちを奮い立たせて、面談を続けていたのです。
しかし、ボクは浅はかでした。
彼女たちは、自分の人生を自分の問題としてとらえ、現実と向き合っていたはずです。
最初こそショックを受け、戸惑い、うろたえたにせよ、時と共に事態を冷静に把握し、自分がどうすればいいかを考えていました。必死に気持ちの整理をつけようともがいていたはずです。
そして、早く元いた会社への未練を断ち切り、行くからには新しい会社で精一杯やらなくてはならない。しかし、なかなか未練は断ち切れない。その葛藤の中にいたのだと思います。
そういう状況の中で、ボクが登場したわけです。
根掘り葉掘り聞き、フォローのつもりで、励ましの話などをするわけですが、彼女にとっては、はっきり言ってそれは邪魔臭い行為だっだのだろうと思います。
フォローしたい気持ちをぐっとこらえて、遠くから見守り何かあれば手助けをする。
そして、何よりも元いた会社を立て直すことに注力する。出された人の心の傷をあれこれ癒そうとするよりも、出されたということを無駄にしないようにしなければならない。
こうしたことを通じて、ボクは、当時、人事の仕事というのは本当に難しいものだと、感じていました。
その人のために、どうすることが本当にいいことなのか?
教科書には書いていないことの中に真実があり、難しさがあります。
【本当の人への暖かさ】
起業して12年になりますが、この頃、新聞や雑誌の取材を受けることが増えてきました。
「人をどう見るか?」ということについて、質問されることがあります。
採用した社員の適性をどう見極め、どう育てるのか?というような趣旨の質問なのですが、詳細はともかくも、ボクは「3年と決めています」「誰にでも可能性があり、花が咲く才能が眠っていると思っています」と答えていました。
この頃は、少し迷いが生じています。
「可能性を引き出したい」「才能が花開くのを待ちたい」という気持ちで、引っ張ることがいいことなのか。
その人に、今の事業に関しての適性が実は無かったとした場合。
引っ張れば引張るほど、時間をかけあればかけるほど、かえってやり直す機会を遅らせるだけなのではないか。
自分が社員に暖かくしているつもりで、ずっと見守り続けることが、本当に暖かくしていることになるのか。
自分は、「いい人ぶっている」だけなのではないか。
人事の仕事も難しかったが、経営者として社員を見ることも、難しい。
難しいから、やりがいがあり、悩みの中にいるからこそ、人は成長していくことができると信じているのですが。
満を持したボクの初の著書です。いい感じに仕上がってます。
マングローブからヒントを得た生き方・働き方・経営の仕方を提案してます。

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SPKさま ありがとうございます。「悩むのは経営者の仕事だ」← なるほど~。じゃあ、しょうがないですね(笑)。社長の報酬は悩み代であるということですね。
Posted by 今野 誠一 | 2010/05/09 -
相手の気持ちを察するのは大事だと分かっていても難しいですよね・・。人間関係もそうですが、この手のことは難しいとしか言いようがないです・・。
松下幸之助さんは「悩むのは経営者の仕事だ」と仰っていたようですが、言いえて妙だと思いました。
Posted by SPK | 2010/05/09
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