今野誠一の“マングローブ的生き方”ブログ

2010.08.31経営戦略
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リバース・イノベーション

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「リバース・イノベーション」という言葉を最近知りました。
 
これは、技術開発の世界の言葉なのだそうですが・・。
 
新興国向けに開発された技術を先進国向けの商品にも移植すること。機能がシンプルで低価格な商品を開発し、市場を広げる手法として注目されているそうです。
 
新興国向けに開発された技術や商品の優位性の1つはコストの安さ。
そしてもう1つのメリットは、電気や通信網といった社会的なインフラが十分に整備されていない地域でも利用可能であることです。
 
例えば米GEなどでは、中国向け低価格の超音波診断装置を開発しました。
コンピュータをノートパソコンに置き換えるなどで、価格を従来の3分の1から10分の1程度に抑えることによって中国市場でのGEのシェア拡大に貢献しているそうです。
 
で、リバース・イノベーションなのですが、この中国向けに開発された超音波診断装置が、アメリカでも多くの顧客を獲得しているというのです。
価格が安いだけでなく、小型で持ち運びがしやすく、操作もシンプルなので、救急車や救急医療室に急速に普及したんだそうです。
 
さて、僕は、「リバース・イノベーション」という概念を知って、これは、組織コンサルの分野でも言えることだと感じました。
 
これまで中小企業の社長さん達は、組織変革や人事制度の構築について、多くは本から学んで来ました。それが一番安上がりで手軽な方法だったからです。
しかし、そこには大きな問題点がありました。それは、書籍化されている組織の考え方や、人事制度のノウハウ本などがことごとく大企業向けの内容になっているということです。
その結果どうなるかと言いますと、せいぜい数十人規模の会社が、大企業向けの不必要に複雑な、パソコンソフトで言えば、重く使い勝手の悪い仕組みを導入するということになるわけです。
 
人数規模が違ったからと言って、組織や人に対する考え方に大きな違いがあるわけではないはずだと考えてみるわけですが、さすがに数千人、数万人規模と数十人規模とでは、特に実際の運用面で必要なものと不必要なものが出てくるのです。
 
中小企業は中小企業なりの、組織や人事の考え方が必要で、これまで色々と試行錯誤してコンサルティングしてきました。
 
そこで「リバース・イノベーション」です。
中小企業を新興国に例えるのは、いささか失礼にあたるような気もしますが、中小企業向けに開発された、シンプルで使い勝手のいい人事制度などを大企業に応用するという考え方があるのではないでしょうか。
 
ベンチャーや中小企業の幹部教育の考え方が、大企業に応用できることもあるのではないでしょうか。
 
組織規模の大きさからゴテゴテと色々なものが雪ダルマのように付加されて、わかりにくくなっている制度や教育プランを、企業内一制度という考え方を捨てて、事業部や部門単位で、中小企業向けのシンプルな考え方の制度や教育の仕方を導入するというのは、有効なのではないかと思います。
 
制度や教育だけでなく、組織風土を醸成していくことについても、事業部長さんや部長さんを社長に見立てて、独自の文化を持つ部門運営を許していって、中小企業並みの軽快でフットワークのいい部門経営をしてみることも、これからの時代は有効ではないかと思うのです。
 
「リバース・イノベーション」という言葉は、僕にそんな発想を与えてくれました。
このことについては、もう少し磨いて実際のコンサルティングに応用して、大企業病撲滅のメニューとして開発したいと思っています。



満を持したボクの初の著書です。いい感じに仕上がりました。
マングローブからヒントを得た生き方・働き方・経営の仕方を提案してます。
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