今野誠一の“マングローブ的生き方”ブログ

2008.10.20組織風土
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持ち味と、潜在力

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組織風土、企業文化、企業風土・・・・・。

組織と企業と、風土と文化と、4つの言葉の組み合わせで色々な言い方がされるけれど、要は風土や文化で経営を語る時代がきているということ。

【競争の構造が変わった】

もちろん以前から概念も言葉もあり、意識していた経営者もいたのだが、現在ほど注目されていなかったし、そのことを経営課題にする必要性も現在ほど高くはなかったと思う。

それは、なぜか。

それは、ビジネスの競争の構造が変わったから。

もちろん競争の構造が変わったのは昨日今日のことではなく、戦後の高度成長時代を経て、消費ニーズが飽和状態になったあたりから、緩やかに続いている現象だ。

競争の構造は、複雑化した。

生活の向上が消費の動機の大半であった時代は、「生活者の求めるもの」を「大量」に「安く」が、商業の基本であり、生産も流通も小売も、それを基本に回っていた。

消費ニーズがほぼ飽和した後に待っていたのは、「消費の先取り合戦」。
大競争時代には、消費のニーズを探っていたのでは間に合わない(というより消費ニーズはなくなった)。
マーケティングの矛先は、消費ニーズを突き止めることではなく、ありもしない消費ニーズを「作り出し」「提案する」ことに大きく変わった。

消費ニーズを作り出し、気がついていない大衆に提案していく時に求められるのは、時代を先取りした生活スタイル提案であり、商品やサービスに物語性があるということであり、マスではなく「個」にスポットを当てるということ。

必要のない先取りした商品ということは、要は必需品ではなく嗜好品的だということ。
嗜好品の宿命は「飽きられる」ということ。
飽きられるということは、商品のライフサイクルが短くなるということ。
商品のライフサイクルが短いということは、開発におわれるということ。

かくして産業界は、大いなる「開発戦争時代」を迎えたというわけだ。
それはメーカーであれ、サービス提供企業であれ、同じこと。

・変化のスピードに対応できた企業だけが生き残ることができる
・消費者(B to Bの場合は顧客企業)に選ばれる独自性のある企業だけが生き残ることができる

競争力のコアが確実にこの二つになったということだ。


【社員の持ち味と潜在能力】

そう考えていくと、競争力の変化のスピードをとらえて対応していくための、そして、選ばれる独自性を生み出す源泉は何かということが、問題になってくる。

消費ニーズに応えていればよく、変化のスピードも今ほど求められなかった時代の競争力の源泉は、
社長が作る時代だったと言っていいと思う。
パナソニックや、ホンダや、ソニーなどの現エクセレントカンパニーの多くが、社長の情熱と馬力の強さとで創業期から成長期を駆け抜けてきたのである。
これらの企業も中堅を過ぎメガカンパニーとなって、社長の情熱と馬力だけではやっていけない、組織力の必要な時代になってあがき苦しみ、ジクザグな成長グラフを描くようになっていったのだ。

変化のスピードと独自性の時代は、社長一人の能力では間に合わない時代。
社員の持ち味と潜在力が、時代のアンテナであり、世の中へのアンテナとならなくてはならない時代に完全に切り替わっているのだが、企業内の構造がそうなっていない、要するに時代の変化に対応仕切れていない企業のほうがまだまだ多いとボクは思う。

「変化のスピード+独自性」=「社員の持ち味+潜在力」という数式が成り立つとすれば、社員の持ち味と潜在力そのものに独自性、他社と違うものを作っていかなくてはならないいということが言える。


【家族経営→個の経営→組織力経営】

それでは、どうやってこの「社員の持ち味と潜在力に独自性を持たせ」「それを最大限に発揮させる」ことをしていけばいいのか。

これから、その鍵を握ってくるのが組織風土だとボクは思っている。

高度成長時代に必要だったのは、社員を長く繋ぎとめるということ。
この時代は「家族経営の時代」。

低成長時代に入って、価値創造が必要になってきた時代には、社員一人ひとりの能力やモチベーションに目を向けることが必要になった。
これが「個の尊重の時代」。

そして、変化のスピードがさらに加速し、独自性もさらに必要になって来た時代には、個ではなく「組織全体の能力発揮度=組織力」が必要になってくる。
これが「組織力の時代」

個の尊重の時代には、どちらかというと組織は、社長から新入社員までのヒエラルキーの縦のラインで情報が流れ、マネジメントもされてきた。
一対一のマネジメントが基本で、マネジャーのコミュニケーションスキルや人間性に左右される部分が多かったことは否めない。

組織を率いるマネジャーのマネジメントレベルを上げることを止めてはいけないが、それだけでは追いつかない時代になっている。

組織全体の能力発揮度は、一人ひとりの社員の幸福感の度合いに比例する。

一人ひとりの社員の幸福感は、一対一のマネジメントに加えて、組織全体の風土を上手に設計することで補完していくべきものだ。
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