今野誠一の“マングローブ的生き方”ブログ

2008.10.25若手の成長
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ストーリーを描く(非常に長文です。お時間のある際にお読みください)

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『仕事を計画する』で大事なことは、「常にコンセプトを立てる」「目標を明確にする」「ストーリーを描く」だというわけで、その最終回の今回は「ストーリーを描く」

ストーリーを描くとは、劇や小説など、物語のあらすじを決めること。

それが物事に転じて、物事の順序や途中の方法、進める手はずなどをあらかじめ決めておくこと。

それがまた仕事に転じて、コンセプトと目標の達成のために、何をどんな順番でやり、どのように進めていくか?をよく考えながら、スケジュールと段取りを決めること。

これは、非常に大事ですねえ。

このことを
・スケジュールを立てる
・段取る力
・失敗を想定する

の3つに分けて考えていきましょう。

いつも3つなんですが、3つだとなんだかわかりやすいんですよね。


【スケジュールを立てる】

1.「納期までに」ではなく、いつ始めていつまでにやるかを自分で決める

さて、まずスケジュールをどう決めていくか?ですが。

たいていの人が、
・「いつまでにやればいいか」という「納期」を意識する
・その上で、その日までに間に合うやり方を考える

という順番になるのではないでしょうか。

この場合の「納期」とは、依頼者の都合や、上司からの指示など、色々な事情都合で決められている最終期限のことです。

ずっとこういうやり方をしていると、仕事の質が上がっていきません。
設定された納期を前提に、それに間に合う方法を考えていると、「納期までにちょうどできる方法でやる」という姿勢が普通になってしまいます。

正しいスケジュールの立て方はこうです。

①その仕事をやり遂げるのに、どんな方法・手段があるか、ある程度時間をかけて考え抜く。
 (この時点で仕事の最終期限は決めません)

②この際に、できるだけ考えうるありとあらゆる方法論を検討するようにする。
 (人に相談する。外の力を借りる。チームを組んで臨む等々・・・)

③自分が抱えている、他の仕事やタスクとの関連を見つめなおして、能率よくやる方法がさらにないかを考える。
 (Cという仕事を先に解決すると、Aという仕事の半分くらいが解決したも同然になる、等)

④それらをよく考えた上で、おもむろに自分にとっての期限を決める。


文字面で読むと、なんだか面倒なことのように感じるかもしれないね。
だけど、仕事のできる人って、自然に、こんな順番で考えているものなんじゃないかな。

定められた納期を期限にして、できる範囲でやるのではなく、「やれる方法を徹底的に考えてから、自分のできる限り早い期限を設定する」という順番(姿勢)が大切なんだ。

もちろん自主的な期限は依頼されたり、指示された「納期」よりも前でないと意味はないんだけどね。

2.マイルストーンを設定する

やり方の目星もつき、最終期限も決まり、いよいよ具体的に進めていく段では、一日二日で終わってしまうようなコンパクトな仕事は別として、マイルストーンを設定して、臨みます。

マイルストーンとは?
プロジェクトの中で、中間報告的な、大きな節目のことを指します。

一定サイズ以上のプロジェクトでは、達成したい目標へ向かってまずステップごとに段階を分け、計画を立てて実施します。
このステップの区切りに、プロジェクトメンバーで進捗の確認会をあらかじめ予定したり、クライアントがある場合は、中間報告会のようなイベントをスケジュールに盛り込むわけなんです。

大きな仕事の場合は特に、こうした中間でのレビューはとても大切です。
マイルストーン時点で進捗や、クオリティーの検証結果によっては、修正計画で新たなるスタートを切ります。

仕事のできない人というのは、マイルストーンなしで、しかも自分一人で抱えがちで、納期ギリギリまで粘って、納期直前に結局ギブアップして関係者に迷惑をかけるというようなことを引き起こしがちなのです。

3.時間の見積もりを冷静にする

「大丈夫ですよ。来週であれば楽勝でできます」
などという強気の発言をしながら、蓋を開けてみると、決まって期限で完了できず、ガッカリさせられる人がいます。

なぜ特定の人にばかりそういうことが起こるのでしょうか。

・細分化された一つひとつの仕事にどれだけ時間がかかるか?「時間の見積もり力」が欠けている。
・未来に向かうほど、時間の余裕を過大に期待してしまう。「余裕の見積もり力」が欠けている。

特に、二つ目の「余裕の見積もり力」が低いのは、人間の性(さが)のようなところがあり、やっかいなものです。誰にでも経験があると思います。
「来週になれば、目の前の山積みの課題も半分は片付いていてラクになっているはずだ」
「来月になれば、~と~の仕事は片付いているので、滞っていた○○という大きな課題には一気に手がつけられる」

こうした未来に過大な期待をした「余裕の見積もり」はことごとく裏切られることになるのです。
それはなぜか。

・ 今は発生していない新しい課題は、常に一定割合で追加で必ず発生するものである。
・ 上司やそのまた上司が(あるいは)一人ひとりの状況を見ていて、自分の知らないところで新しい仕事の割り振り計画は着々と進んでいるものである。

この二つのことも常に念頭において、自分の仕事計画というものを考えなくてはなりません。
これらのことを念頭に置いて、スケジュールに基づいてすぐに着手できるレベルまで具体的な作業内容を明確に決められている状態を「段取りが取れている状態」と言います。


【段取る力】

というわけで、ストーリーを描いて仕事をする上で大事なことの二つ目は「段取る力」です。

「段取り八分、仕事は二分」という言葉があります。
段取りが上手にきちんとできれば、その仕事の80%は終了したも同然だ、という意味ですね。
段取りが取れている状態の定義を繰り返しておきますと、「突発事項や、追加の仕事の読みも立てた上で、スケジュールに基づいてすぐに着手できるレベルまで具体的な作業内容を明確に決められている状態」ということでした。

「すぐに着手できるレベルまで具体的な作業内容を明確に決める」
この部分が、核心ですね。


1.5分トライアルの勧め

ざっくりとスケジュールを立てる段階で、色々な方法論を検討し、細分化された課題も目の前に並んでいるとします。
段取りを取って進めていく段階で、少しずつ「課題のつまみ食い」をしてみることをお勧めします。ボクはこれを「5分トライアル」と呼んでます。

例えば、一つの仕事に想定される作業(課題でも)が10あったとして、優先順位をまずは決めて、順番に取り組んでいくのが一般的です。
それに対して「5分トライアル」は、すべての課題を5分間だけ考えてみる。
すべての作業について5分間だけチャレンジしてみる。
というものです。

すべての課題や作業について、どれだけの時間がかかるかを再見積もりすることになりますし、仮にどれかの課題や作業が、自分ひとりでは手に負えず、他の人の力を借りなくてはならないことが見極められれば、段取りを変えることができます。

それをしないで、順番に進めていった場合、後手に回ったほうの課題や作業で、後から他の人の手を(特に社外の力を)借りなくてはできないことがわかった場合には、その時点では期限に間に合わないという事態になることもあります。

2.外の人の力を借りる

段取りの中で、自分自身が頑張れば何とかなるようなことは、問題が少ないのですが、他の人の力、特に社外の専門家の力を借りなくてはならないような場合は、注意が必要ですね。
依頼の仕方を間違えたり、急な依頼で結局スケジュールに間に合わない事態になったり、皆さんも色々と経験されていることと思います。

①「外のことが先⇔自分のことは後」が原則

 自分のことはコントロールできますが、他の人のスケジュールや仕事の仕方までは、そうそうコントロールできません(特に若手社員にとっては・・)。
自分がやることになっている課題や作業については、最悪の場合は、極端に言えば休みをつぶしてでも徹夜してでも、最後の最後に力技でナントカすることもできます。(もちろんそれが褒められたことでないのは当然として)
しかし、他の人に依頼をした部分については、「徹夜してでもやってくれ」「土日をつぶしてヨロシク」というわけにはいかないですね。

他の人への依頼事項は最優先で。そして一人で進められる課題は後にする。
これを基本姿勢にしておきたいものですね。

②依頼の内容を明確にする

「何をしてほしいのか」これを具体的かつ明快にして依頼しなくてはなりません。
「何を いつまでに どのように」をはっきりさせます。

遠慮が入ってしまい、肝心なところが曖昧になると、結局後から追加で依頼することが起こり、かえってストレスの元になってしまうのです。
肝心なところは図々しいくらいに「はっきり」しておくことが、お互いのためになることです。

③心の準備をしてもらう

くどいようなのですが、「遠慮」というものはビジネスをする時には、邪魔になりこそすれ何のためにもならない感情です。

例えば、相手が大企業の社長さんなどで、どうしてもお会いして何かをお願いしなければならなくなったとします。
こういう場合の若い人の発想は、畏れ多いので「すべてはお会いしてからお願いする」ということになります。それが先方にとっても迷惑なことだということを知ってください。

アポイントを入れたら、「すべてはお会いしてから」ではなく、すぐにメールでおおまかな用件をお伝えしましょう。
ご紹介者がいて、直接電話してもいいような経緯であれば、勇気を出して電話します。
「○月○日には、お忙しい中恐れ入ります。実は、弊社で○○のプロジェクトを立ち上げておりまして、○○にふさわしい方をどなたかご紹介していただきたいと思いまして」
これはあくまでも例ですが、このような形で用件の概要が伝わってしまうと、先方さんは心の準備ができます。
あるいは、アクションの早い方であれば、お伺いするまでもなく用件が片付いてしまうことだって起こりえます。
その方が時間短縮になり、後日のアポイントはお礼の訪問だけということになるわけです。

【失敗を想定する】

『ストーリーを描く』の最後は、「失敗を想定する」です。

仕事のできない人の大きな特徴に「成功を前提にストーリーを描いている」ということがあるように思います。
逆に言いますと、仕事のできる人の特徴は「失敗を前提にストーリーを描いている」ということになります。

仕事のできない人は「このプロジェクトは失敗するはずがない」という前提で、リスクを前提にした考え方をしません。

仕事のできる人は「このプロジェクトは失敗することもある」という前提で、リスクを前提にした「段取り」を考えます。

単純な楽観主義者は、仕事ができる人にはなれません。
たまたま何度か勢いでうまくいくことはあっても、それはたまたまにしか過ぎないことが多いのです。

「すべてを疑ってかかる」心配性の人のほうが仕事ができる人になります。

1. どんなリスクが考えられるか、想定する
2. 段取りの中にリスク回避の対策を入れ込んでスタートすること

・ 分担された仕事が、予定通り実行されない
・ 外に依頼した仕事が予定どおりに実行されない
・ 上司の方針が変わり、プロジェクトの方向性そのものが一瞬にして変わってしまう
・ 急な予算縮小で、プロジェクトのパーツパーツのコスト見直しを迫られる

これらのことは、どんな仕事でも容易に想像がつくことですよね。
容易に想像がつくことは、あらかじめ手を打っておくということです。
いくつかの例を挙げておきます。

・ 分担された仕事の担当者との進捗確認会をマイルストーンに合わせて予定する
・ 各パートの納期の数日前に「確認を入れる」という予定を入れる
・ 節目節目での上司への報告(確認)ミーティングを短時間でもいいから入れる
・ いざという時に予算の見直しがしやすいように、各パートごとにかかるコストを明確にする方法を取り入れる。
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