今野誠一の“マングローブ的生き方”ブログ

2009.03.07今日の日めくり
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ボスという存在

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このところの不景気は、社長の実力のリトマス試験紙かもしれないね。

【最悪のシナリオ】

まず、仕事が激減する。

仕事が減ると、それを取り返すために、社員の営業姿勢を問題にする。
急に営業姿勢を問題にされても、社長が号令かけたくらいですぐに売れたら誰も苦労しない。
不思議なもので号令をかければかけるほどに、営業成績は悪化する一方だ。
やる気のない社員達は「社長の号令や口出しがうるさいから仕事にならない」と本末転倒なことを言い出す始末だ。

やってもやっても成果が上がらないから、社員はだんだん疲弊してくる。
疲弊してくると、考え方が徐々にネガティブになり、悪いところばかりに目が行くようになる。
そういう時というのは、自分の悪いところではなく周囲の悪いところに先に目がいき、誰が悪いかれが悪いと、責任をなすりつけるような雰囲気が蔓延する。
中には「ベンチがアポやから野球ができん」などと、どっかで聞いたような台詞を並べて自分は何もせず、無能さを露呈する幹部も出てくる。

「お前達、もっと前向きになろうよ」と、眉間に皺を寄せて後ろ向きな雰囲気を漂わせて社長が吼えるものだから、皆はよけいに後ろ向きになる。

「やっぱり俺が行くしかしょうがねえなあ」とか言いながら、結局何年経っても社長が自分で営業に飛び回り仕事を取ってくる日々は変わらない。

社長が先頭で仕事を取ってくるもんだから、社員は少しずつ安心してしまい(本当は何も解決していないんだけど)、組織の中の根本問題を本気で考える人が不在になるので、社長は日々どんどん孤独になっていく。

社長は「所詮会社のことを本気で考えているのは自分だけだ」と、お店の女の子を相手に愚痴を言うのがストレス解消の場になる。
そして自分がいかに有能であるかを訴えていると、お金を払って聞いてもらっているわけだから、皆が「スゴイスゴイ」と言ってくれて、その時は思いっきりテンションが上がる。
そのば限りのテンションは、帰りのタクシーに乗る頃には蒸発してしまっており、憂鬱さが増していくばかりになる。
「さっさと電車で帰ればよかったなあ・・・」

営業の落ち込みが激しくなって止まらないと、月々の固定費を割り込んで月次で赤字になっていく。
税理士の先生に「経営の基本は出血を止めることです」などと言われて「なるほど」とばかりに、「今月から経費削減月間とする」などといきなり宣言し、使わないペンを集め始め、コピー用紙は読めなくなるまで裏紙を使わせ、昼休みに電気を消させたりするもんだから、社員はどんどん意気消沈し、将来を悲観した有能な何人かが辞表を持ってくる始末だ。

それでもなんとか持ち堪えられるうちはいいが、それが何ヶ月も続くと、資金も底をついてくる。
資金が底をついてくると、孤独でため息をつくだけでなく、資金繰り表を見ながら毎日ため息をつくようになる。

好調な時にはあんなにチヤホヤしていた銀行さん(昨今社長のとこみたいに安心して貸せる先は少ないですよとか)も、最新の試算表を見て、あっと驚き手のひらを返したようにシビアな表情と口調になっており、こちらからお願い口調にならざるをえない。

「来期はもう貸せませんからね」などとキッパリと言われてしまい、その上「社長、リストラしないとマズイんじゃないですか?」「来期の営業体制は大丈夫なんでしょうね」って・・・・途中からいったいどっちが社長だかわからないような状態になり、社長のストレスは最高潮に達する。

銀行さんに貸せませんと言われ、医者からは「社長これ以上は精神安定剤出せませんよ」などと言われてしまい、途方に暮れてしまう。

かくして、全て歯車が逆回転するかのように、悪化の一途を辿っていってしまったりする。

(あくまでも架空の物語であり、マングローブはもちろん、特定の会社の話というわけではありません。念のため)


【強い経営チームとは】

まず、社長が取り組まなくてはいけないことは、社員の営業の姿勢をなじることではなく、社長を含む幹部達「経営チームを強化する」ことである。

1. 全社の経営課題(何がまずくてうまくいっていないのか?)を経営チーム全員で共有する。

2. その際に、遠慮して言えないような問題や、タブーがない状態にする(社長に問題があるような場合、誰も口に出せず対応が遅れる場合が多い)。

3. 問題を出し切った状態で、そもそもどういう状態にまで持っていきたいのか。全員が追いかけるべき理想の状態(短期目標でかまわない)を経営チーム全員で共有する。

4. その理想の状態に持って行くための理想の組織はどういうものかを、ゼロベースで全員で考える(各自に「自分が社長だったらどう考えるか」という視点で考えてもらうことが重要)。

5. 皆の知恵を出し合い、よく議論したところで、新組織を最後は社長が決定する。

6. 新しい組織体制の下で、最初に出し切った問題を誰が担当して解決していくか、役割分担を明確にする。

7. 経営チームメンバー各自が担当する課題の解決スケジュールを明確にし、全員が共有する。

8. 1~7について、経営チームメンバー(幹部)が責任を持って社員と共有し、実行に移していく。(この部分を社長がやってしまっては幹部がお飾りになっていく)

という8つの流れが必要だ。


  経営がやばい状態になりかけた時に、上のような流れを瞬時に作り出し、経営チームを一枚岩にできる社長が「有能な社長」だと思う。
 
  よもや「緊急時こそワンマンでなくてはならない」とばかりに、独裁者になってしまう社長はヘボな社長だ。
 
DSC01681.jpg

どんな組織にも最終決定を下すボスが必要だ。
だが、優れたボスは独裁者ではない。
他の人と相談し、たとえ相手のアイデアに同意しない場合でも、
敬意を表してそれを考慮する。
 
Every organization needs a boss to make the final decisions,
but a good boss is not a dictator; he consults with others,
and respectfully considers their ideas even when he does
when he does not agree.

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