今野誠一の“マングローブ的生き方”ブログ

2009.04.18人事制度
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人事制度の失敗要因

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4月13日のブログ「人事制度」で、制度の概要の話を書いた。

世の中の企業の、何社に人事制度が導入されているんだろう・・・・。

データはないんだけど、恐らく数十万社にはなるだろうか。

そのうち、何社が人事制度の運用に「成功」しているかと言えば、成功の基準にもよるけど、だいたい「失敗している」感じだ。

何をもって「失敗」と断じるかというと、たいがいの企業の社長さんと人事部長さんが「うちの人事制度(評価制度)はうまくいっていない」と、おっしゃるからなんだけど、少し突っ込んで聞いてみると・・・。

・形骸化している。誰も意識していない。一年に一度評価の時期に辻褄合わせをしている

・社員が皆、仕組みに不満を持っている。満足していない

・評価者に評価する能力がなく、人によって不公平を生んでいる

このあたりが失敗とおっしゃる三大表現かもしれない。

すなわち、仕組みとして機能していない、という結論なんだよね。


10年以上コンサルタントをしてきて、企業理念や組織風土といった目に見えないものも難しいんだけど、実は人事制度のコンサルティングが一番難しいと思ってるんだ。

組織・人事系のコンサルティング会社って、どこも人事制度構築コンサルティングをメニューに加えているけど、このメニューのレベルで、そのコンサルティング会社のレベルがわかると思う。
それぐらい、ちゃんとしたコンサルティングと、なんちゃってコンサルティングの差が大きい仕事だ。

ボクの知っているひどい例では(どことは当然言えません)、なんと本を読みながらコンサルティングしてるんだよ。

人事制度、とりわけ評価制度が仕組みとして失敗している、ポイントをいくつか挙げてみようと思う。

・主観を無理して排除しようとする

・全社一律の統一ルールにこだわる

・「公平」という呪縛にはまっている

他にもいくつもあるけど、パッと思いついたポイントを3つで切ると、こんな感じだね。

評価の仕組みというものは、永久に「主観」と「客観」の狭間で悩み続ける歴史を繰り返すんじゃないかな。

評価する人の感じ方に寄って左右されてしまう。

この「評価する人の感じ方によって」が「主観」。

ジレンマがあるんだよなあ。

主観を排除しようとすると、どんどん評価は「結果」に向かっていく。

仕事の川下のほうの「結果」を評価すると、主観があんまり問題にならない。

川上のプロセス、どうやってその結果を導いたのかを、きちんと見て上げようとすると、とたんに評価者の主観が問題になる。

そりゃそうだよね。結果は誰が見てもわかりやすいし、数値化などの客観視ができるけど、それに至るまでの途中は抽象的で、細かくて、数値化できなくて、見た人によって評価はバラバラになる可能性がある。

かといって、結果だけを評価すると、その人の実力でないところで結果が出ていたり、人の手柄がその人の結果になっていたり、ラッキーを評価していくと、次に結果を出すための行動をしないでも済んでしまい、畑が痩せていくように、結果も悪くなっていくことになってしまう。

プロセスや、その時は結果になっていないけど、将来の結果につながる大事な取り組みなどを評価するためには、その仕事をよく見ている人の評価が欠かせない。

社員の側からすると、自分が信頼している自分の仕事をよく見てくれている人から評価してほしいわけで、その人の見方であれば、主観だろうが客観だろうが関係ないんだよね。
これを専門用語では「納得性」って言ってる。

評価制度で大事なのは、客観性よりも「納得性」。

納得性を上げるには、主観を恐れないこと。

仕事をよく見ている人の主観的な見方でも、それを評価される社員が「納得して受入れる」ことができればよい。
その上で、「じゃあ次に向けてどうすれば成長していけるか」を一緒に考えられればそれでよい。

そのあたりを優先して仕組みを作ることなんだけどね。

言うは易し、行なうは難し。

長くなったので、続きは次回。


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