今野誠一の“マングローブ的生き方”ブログ

2009.06.27日記
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調査会社

【今日の着せ替え】

今日の着せ替えは、土曜日ということで「白」です。
休日っぽいというか、夏っぽくていいですね。

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【久々に調査会社来社す】


「ある会社からの調査依頼です」と、某大手企業調査会社の調査マン(と呼ぶのかどうか知らないけど)の訪問を受けました。

これは例えば、コンペなどで候補になっている時に、会社のバックボーンや経営状態などを判断材料にするために調査会社に頼んで調べたり、大企業などで、取引先の定期的な見直しをするような時に調査会社に頼んで調べるというようなことですね。

創業時から数年間は、けっこう調査を受けることが多かった(このことは後で書きます)んですが、ここ4年間ほどはご無沙汰してたんですよね。
まあ、要するに社長インタビューですよね。

インタビューは、するのも(コンサルの過程で、そしてMG-NET+で、インタビューは仕事ですからね)、そして受けるのも嫌いじゃないですね。
受けるのが嫌いじゃないのは、自分のことを話すのが好きなんじゃなくて、出会いがうれしいからですね。
雑誌の編集長の方、そしてライターの方と話すのは、とっても楽しいですね。
いろんなことをご存知ですし、何よりプロ根性を持っている方ばかりですから、緊張感がたまらないです。

同じインタビューでも、新聞・雑誌の取材と違って、調査会社の調査はシビアですから、楽しむなんて余裕はないんですが、これはこれで別の意味でとてもいい機会なんです。

会社の事業内容をはじめとした、会社概要の説明は当然なんてことないんですが、細部になってくるとだんだん怪しくなってきます。
何が怪しいかというと、自分の把握が怪しいんですよね。

事業ごとの売り上げシェアは?
上位数社の取引額は?そしてシェアは?
仕入れ企業への支払額。
上位数社の支払い額は?
等々・・・・

次々と質問が繰り出されます。
これらに、特別な雰囲気の中で、何も見ないで正確に答えるなんて至難の業です。
仕方ないので、記憶していないことは正直に言って、必要なら調べて答えます。
全部頭に入っているすごい社長だと思ってほしくて、かっこつけてもしょうがないですもんね。

インタビューを受ける時の方針があるんですよ。
なぜ方針があるかというと、その機会が増えてきたので、漫然と受けていると、先方さんにも当方にも時間の無駄だと思うからです。

『新聞・雑誌などの取材』

・広報担当にあらかじめニーズをなるべく正確に聞いておいてもらって、よく考えてから臨む
・取材当日は、あらかじめ用意したメモにこだわらず、思いついたことは時間の許す限り喋る。
 そのほうが取材者のネタが増えると思うから。とにかく豊富なネタを持ち帰ってもらうこと。
・かといって、真偽のほどがはっきりしないいい加減ないことは言わない。迷惑をかけるから。
・自分の人事部長時代の経験をなるべく惜しみなくご提供する。経験則が一番お役に立てると思うから。
・なるべく今後もお声をかけてもらえるように努力する。
 こうしたことは、お互いに関係が深まったほうが得るものが大きいと思うから。

そんな感じでしょうか。

話は戻りますが、こうした「調査」は、実にいい機会です。
自分が何を把握していて、何を把握していないかが克明にわかりますから。
企業調査を、自分の把握度を知るいい機会なんて言って、能天気と思われるかも知れませんがね、
だからなるべく、あまり予習しないで、自然体で臨んで、調査マンの方のニーズに自然体で応えるようにしています。

方針は新聞・雑誌などの取材対応とだいたい同じですね。
自然体で、さらけ出して、それで選ばれなければ仕方ないです。

取引を開始していただければ、絶対他社と比較にならない満足度を感じていただける自信はあるのですが。
「経営基盤的に安心感がなければ取引しない」という条件がついてしまうと厳しいところですね。

このような調査を受けなくても「この魅力的な会社を、なんとか成長させようじゃないか」とお客様に思ってもらえるような会社にしたいと思います。


【創業当時の調査】


ところで、調査と言えば、マングローブはもう11年も経っているのでそんなことはなくなったのですが、創業間もない頃は、弱みにつけ込んだひどい調査会社もありましたよ。

脅して、その調査会社の会員にしようというビジネスモデルなんです。
創業間もない会社さんは気をつけてくださいね。

「御社との取引を考えているある会社から、至急の調査依頼です」

こう言われたら、創業間もなくて一件でも早く受注したい社長は、何も疑問に思わず何にも優先して調査に応じますよね。
だって、創業間もない頃は色々営業してますから、「新規の取引の候補からの調査だ」と言われれば、あの会社からの調査かな?それともあそこかな?って誰だって心あたりがあるものなんです。
で、だいたい断らずに調査を受ける羽目になります。

さて、緊張して迎える調査当日。
うやうやしく調査マンと思しき紳士が来社します。
型どおりの質問をして、黒いボードにはさんだ調査票のようなものに、もっともらしくメモしていきます。

さて、本番はここからです。
一通り終わった後、その調査マンが言います。

「ちょっと電話貸してもらっていいですか?本部に電話させてもらいますんで」

で、本部とやらに電話して・・・

「今、本部長が出てます。社長と話したいと言ってますんで、出てもらっていいでしょうか?」

こう来ると、調査されているという弱い立場では断れるはずがありません。
電話に出ると、けっこう押しの強いオッチャンが電話口でわめきます。

「社長、調査へのご協力ありがとうございます。今後も色々助け合ってやっていきましょう」

「創業まもなく社長も大変でしょう。弊社は志のある社長のような方を応援していこうと思ってます」

「今回の調査も人がやっていることですから、社長にとってなるべく不利にならないようにもっていきたいと思いますんで」

こうきます。
そうすると、こういうことに経験のない新米社長は、「調査会社も自分の味方なんだ」といいほうに解釈してしまいます。

そう思った気持ちの隙間に入り込むように、次にこうきます。
「社長のところでも、今後ご商売を拡大していくと、逆に調査が必要になる場合も多いと思うんですよ。ぜひ当社の会員になってくださいよ。色々な情報の提供できますから。入会していただければ、今回の件も悪いようにはしません」

会員って言っても、登録料無料で会社を登録するだけ、というような生易しいもんじゃないんですよ。
年間数十万円で、調査何回まで無料。一件一件頼むよりは割安だ、という感じのものです。
この一件一件頼むよりは割安というのにもコロッといっちゃうんですよ。
頼む用事があれば、ということであって、調査を頼む必要がなければその会社に寄付したとおんなじなんです。
その会社に寄付する理由などありませんから。

これは、完全に人の弱みにつけこんだ勧誘商法です。

ボクは、前の会社で、総務の仕事が長く、会社にイチャモンをつけてお金を奪い取ろうとする人たちの相手をする仕事(これを渉外業務と言います)も長く担当していましたから、恐いものがありません。
この会社は悪い会社(マングローブのことです)をターゲットにしたものです。

すぐにこれは恐喝まがいの悪徳調査会社と判断して逆襲に出ました。

すぐさま、その本部長さんとやらに言いました。

「なるほど、心強いですな。今後ともよろしくお願いします。ぜひお近づきになりたいと思います」
「ついては、お互いお会いしたこともないのに取引もなんですから、ぜひ一度御社を訪問させていただいて、よく理解し合ってからということにしましょう」

このように言うと、本部長氏は、少し慌てて早口でこう言います。

「いいですね。それもいいんですが、今回の調査は急いでいますので、すぐに報告しなくてはいけないんですよ。ですから入会も早いほうがいいでしょう。今日おうかがいしている担当にぜひ申し込んでください」

なるほど、これもまたうまい手です。

そこでボクはこう言います。

「じゃあ、仕方がないですね。自分が納得しないで取引はしない主義なので仕方がないですね。全部正直に答えましたから、調査報告はお任せしますから何とでも書いてください。いずれにしても御社にはお伺いしますから本部長、お名前をいただけますか?」

この時点で、馬脚を現します。
すぐに苛立ち始めますから。

「社長も分からない人だな。いい報告書を書いてあげようと言ってるのに、受注できなくても知りませんよ。ウチの担当に変わってください」

調査マンの方が、本部長と少しやり取りした後、電話を切ってから、申込書を出して言います。
「社長、申し込んでおいたほうがいいと思いますよ。いかがされますか?」

いやはや、大したビジネスがあったものです。
調査の名を語り、脅しまがいの芝居を打って、年間数十万円の会員にしてしまうわけです。

最後はボクがこう言っておしまいです。
「お世話にはなりたいと思いますが、御社にお邪魔して本部長のお話をよく聞いてからの契約にしたいので、会社の場所を教えてください。それから本部長とのアポイントもあなたが責任を持って取ってください」

ここまで来ると、彼は「この社長は商売にならない」と踏んだのでしょう。
逃げるように、挨拶もそこそこに帰って行きました。


【仕事に誇りを】

そして後日談です。

その名刺の電話番号に電話をかけました。
「うちを調査しにきた調査担当のSさんをお願いします」

もちろん、担当者は電話には出ませんし、調査対象会社と接点を持ってはいけないルールだとか言って折り返しももらえません。

で、本部長氏につないでもらおうと思っても、「不在」ですし、折り返しももらえません。

こんな出来事は何件もありましたね。

ある調査会社の場合は、名刺の住所に行ってみたところ、存在しないということもありました。

またある調査会社の時は、最初から調査マンの方の人生相談になったこともありました。
来社してすぐに詐欺まがいの調査だと気づいたボクが「こんなこと時間の無駄だから止めましょうよ」と言ってから、腹を割って話をしたケースです。
前の会社が倒産してしまって、仕方なく今の仕事をしているんだけれども、早く足を洗いたいのだと。

まっとうな仕事をしていきたいものですね。
仕事に誇りを持ちたいものだと思います。
人の弱みにつけこみ、人を騙して儲けて何が楽しいんだか。
それでやりがいや、生きがいを感じられるとしたら、どうかしてますよね。

その点では、大手調査会社は違います。
社員教育もしっかりしてます。
来られた担当のM.O.さんはとても紳士的でユーモアもある、これから友達になりたいナイスガイでした。
押し付けがましく営業されることもありませんし、最後には逆にボクの本とMG-NET+(マグネットプラス)の紹介をさせてもらいました。

最後に念のため。
ボクは調査会社がよくないとは言ってませんよ。

調査の依頼もないのに、不慣れな創業間もない社長の弱みにつけ込んで騙そうとする、そんな輩に気をつけてください、ということです。


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この記事へのコメント
  • 出資話もけっこうありましたね。M&Aまがいもありましたよ。ウチのグループの総務や人事の仕事をする専門会社になってらないか?上場させるからとかね。身売りして雇われ社長になれって言って創業社長がウンと言うはずないだろうっての。

    Posted by 今野 誠一 | 2009/06/28
  • いましたねー、そういう連中。「出資してあげる」って忍び寄ってくる奴もいましたね。断ったら「二度とおたくには出資できないようにしてやる」って捨て台詞を吐いていく奴とか。新米社長にはいろんな誘惑が忍び寄ってくるんで、気をつけないといけないですね。

    Posted by kugisan | 2009/06/28

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