今野誠一の“マングローブ的生き方”ブログ

2009.08.25若手の成長
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つめこみ教育の勧め

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多くの企業が夏季休暇も終える今頃になると、(3月決算の企業を前提に言えば)上期の締めに意識が向かってきます。また、この頃には4月に入社した新入社員の諸君にもそろそろ一人ひとりの差が出て来始めます。
差は、会社へのとけ込み具合と、与えられた仕事への順応具合と、仕事の基本の習得具合いの3つについて、意外なほどに差が生じてきます。
そして、2年目3年目の社員になると、その差はますます大きなものになってきます。
部署異動をするものも出てきますし、異動はないまでも仕事内容も少しずつ変わってきます。
与えられた仕事への納得感と、熱中感、そして上司のマネジメント力との組み合わせで、身につけられたことの総量に大きな差がつき、叩き込まれたビジネス基礎力の充実度も大きな差となっています。
 
この時期の一人ひとりの成長の大きな差というのは、いくつかの問題点をはらみます。
 
ひとつは、仕事の連携がうまくいかず、職場のチームワークに齟齬が生じるということです。チームを構成するメンバーのビジネス基礎力に大きなばらつきがあると、足を引っ張る人間が生じたり、チームのビジネススピードに勢いがつかないなどの問題が出てくるのです。
 
もうひとつは、自分と同期や先輩との比較論の中で、戦意喪失感から退職していく人が出始めます。自分の実力への自信の無さは、さまざまな表現となって退職理由となります。曰く「やりたいことが別に見つかった」や「実家の仕事を手伝うことになった」や「体調が思わしくない」等々。「自分に自信が無くなった」ということを退職理由にする人はほとんどいませんが、退職を考え出すきっかけとしては、少なくないと思います。
 
この際、河岸を変えてやり直したほうがいいだろうか、と人生設計をし直すわけです。こんなはずじゃなかった。こんなことをしていて自分の人生はどうなるのか?という悩み方をする人も出てきます。
 
さて、こういった、若手社員の成長のばらつきを、どうやって解決するか?という問題です。多くの企業が研修体系を持っていますが、入社2~3年目から、管理職一歩手前までは真空地帯であり、OJTと言えば聞こえがいいですが、職場での実地訓練に任せて放置しているのが実態だと思います。
 
これまた多くの企業が、入社直後に「新入社員研修」と呼ばれる基礎研修を行いますが、これは恥ずかしくない程度のマナーと、職場への導入をスムーズにする役目は果たしても、ビジネス基礎力をつけることにはなっていません。
 
前後しましたが、「ビジネス基礎力」というのは、仕事のできるビジネスマンであるための原理原則のことです。
 
OJTの問題点は、大きく2つあると思っています。
 
ひとつは、職場の先輩と上司のセンスによって、効果的に教育される場合から放置される場合まで、あまりにも大きな差が出てしまうこと。
 
もう一つは、ビジネスマンを育てるよりも、会社人間や、専門馬鹿を育ててしまっているケースが多いということです。これはやむをえないことです。実務を回すための実地教育をしていくわけですから、その会社特有のこと、あるいはその部署特有の実務のことばかりを教育するしか余裕がないのも無理からぬことです。
 
本当のビジネスマンとして、育てていくためには、ある程度太っ腹になって、よその会社に移っても通用するような普遍的なビジネス基礎力を再インストールしてあげる必要があるとボクは思っています。その時期に最適なのが、入社後1~2年経って自分なりに仕事のやり方を試行錯誤した経験のある2年目、3年目なのです。
 
義務教育課程の中で、「ゆとり教育」が議論され導入されたものの、ものの見事に学力が落ちて失敗に終わったことは記憶に新しいところです。
 
現在の多くの企業の若手教育は、「ゆとり教育」に似ているような気がボクはしています。
「モチベーション」ということを考えすぎるあまりに、学びにも自由度を持たせすぎているというか、放任が多くなっているということでもあると思います。
 
ビジネスの世界でも、今こそ「つめこみ教育」を、とボクは考えています。
いい大人がのべつつめこまれたら、それはやっていられないでしょうが、入社して1~2年経験して岐路に立っている人に、ビジネス基礎力、仕事のできる人になるための原理原則を1泊2日などの短期間に一気につめこむこと。これが必要だと思います。
ダラダラと長い期間に少しずつ教えるのではなく、短期間に一気につめこまないと駄目です。
 
これには意味があります。

・ 何かに特化した研修は、結局日常の仕事に埋没して役に立たない危険性が大きい。
  何回かに分けて時間をかけて教育しようと思っても、やったそばから忘れていく。
 
    原理原則的なものは、一気に全体像を掴んでおいたほうが、あとの自分なりの応用が利くということ。
    原理原則の全体を一気に詰め込んでおくと、その後の先輩・上司による教育が非常にスムーズになるということ。
    ビジネス基礎力の多くの部分が、ビジネスマンとしてのよき習慣をつけること、と考えられるが、よき習慣は早い時期に身につけることで、自分にとっても収穫も大きくなるものである。
 
こうした考えで、昨年「スター社員の教科書」というものを執筆しました。
これは我ながら力作です。
 
第5章まであるうちの、第1章だけなんですけどね、『マングローブの小冊子ダウンロードページ』からダウンロードを申し込むことができます。

 DSC03906.jpg


ボクの著書です。いい感じに仕上がりました。
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