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- Interview No.116

3代目経営者!100年企業を目指し、創業60周年の節目に組織改革に取り組む! (前編)
今回は、株式会社ダイワコーポレーションの曽根和光氏のインタビューをお届けします。株式会社ダイワコーポレーションは、昭和26年創業で、今年60周年を迎える物流アウトソーシングや物流センター構築などの支援を行なう物流専門企業です。曽根和光氏の肩書きは、代表取締役専務。いずれは社長となるべく3代目経営者としてご活躍中です。60年の節目に当たり、もう一段の成長を期して企業理念・ミッション・行動指針の再制定や人事制度の再構築など、組織改革に取り組んでおられます。事業にかける思い、改革にかける思いなど、熱く語っていただきました。どうぞご覧ください。
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曽根専務、明けましておめでとうございます。今日はお忙しい中、お時間をいただいてありがとうございます。2011年に年が変わりましたが、今年はダイワコーポレーションさんにとっては大きな節目の年になりますね。
おめでとうございます、今野社長。どうかよろしくお願いします。なんだかいつもと違う始まり方で緊張しますね。ぜひお手柔らかにお願いします(笑)。そうなんですよ。1951年、昭和26年の創業から数えて今年で60年の節目になります。人間で言えば還暦ですね。
還暦ですか。10年間で90数%が消えていくという会社の寿命から考えますと、大いに尊敬いたします。曽根専務が代表としては三代目になるわけですが、歴史の重み、三代目のプレッシャーというものは、独特のものがあるんでしょうね。現在は代表取締役専務ということですが、いずれは社長になられるわけですね?
二代目である私の父が現在社長ですが、時期はともかくとして立場上そういうことになると思います。会社の歴史の重みは当然感じておりまして、ここまで支えてくださったお客様、地域の皆様、そして内部から支えた諸先輩の思いに応える意味でも、100年200年と続く会社作りというものを意識しなくてはならないという気持ちが強いですね。三代目という部分については、プレッシャーがないと言えば嘘になりますが、これはもう宿命ですしね。皆さんのお力を借りて、何としても使命を果たしていかなくてはなりません。
社内的には、まずは「100年」をターゲットに会社作りをしていこうとされているようですね。社長であるお父様からは、もうほとんど全権委任の状態なんですか?
いえいえ、私自身まだまだ経験不足の部分もありますから、現場のオペレーションはほとんど任せてもらっている状況ですが、社長の大所高所からの経営判断やアドバイスは必要です。今野社長に歴史の重みという言葉を使っていただきましたが、世の中の感覚からいきますと、本当の老舗企業というものはやはり100年がひとつのバーではないかと思うんですよね。まずは、100年を迎えられる、そこまで生かせていただける企業を目指して強い企業にしていこうという意思で「100年企業」という言葉を使っています。マングローブさんにもご支援いただいて、企業理念の制定や人事制度の改定、社員研修の整備など、変革の活動は任せてもらって、社長に報告を入れながら進めているところですね。
リーマンショック以降の長い不況の環境もありますし、経済環境もなかなか上向かない現状です。厳しい中で60年の節目を迎えることになりそうですね。
今野社長、ネガティブな質問を平気でされますね(笑)。しかし、まあおっしゃる通りいい環境とは言えませんね。我々の事業は一言で言えば物流業ということになるわけですから、商売の活性度に左右されるのは当然のことです。物の売り買いがあって、物が動いて初めて我々の出番ということになるわけですから。業態としてもそもそも参入障壁が高くなく、ご他聞に盛れず大きな競争時代に入っているのは間違いのないところです。しかし、厳しいのは事実ですが、悲観する必要はないわけなんですよね。と言いますのは、ひとつは絶対になくてはならない事業であるということです。どんなにネットの活用などによって情報のやり取りが便利になって行ったとしても、物を信号化してネットで送ることは不可能なことです。最後には必ず物が動くことが必要なんです。倉庫業も含めた、我々物流業界が存在しなければ、絶対に日本の、いや世界の経済が回らないんだということです。これは、我々の企業としての存在理由の大きな部分を占めると思っています。
なるほど。そのあたりが、事業に従事する皆さんの誇りにもなっているんでしょうね。
おっしゃる通りです。もう一段深めて考えた時には、単純に物を委託されて運んだり、倉庫に保管したりという、個別の受託業務として考えるのではなく、「お客様に本業特化してもらうこと」と考えたいと思うんです。
「本業特化」ですか。
ええ、本業特化です。物を製造して販売している企業を考えた場合に、仕事はいくつかのパートに分けることができますね。まずもって、お客様に今後必要となる未来価値を予測すること。その価値の実現のために効果的な商品を開発すること。商品を販売予測に基づいて実際に製造すること。そして、販売すること。最後に、お客様に商品をお届けすることと、滞りのないように在庫すること。この中で、その企業がコアとしてすべきことというのは、究極的には最初の二つ、「未来価値の予測」と「商品開発」にまで絞り込むことができるんじゃないでしょうか。この考え方の元に現在のハブレス企業が生まれ、その他の専門企業が生まれているわけです。製造は工場を持って製造する専門の会社へ、販売は販売専門の会社へ、物流は物流専門の会社へ、ということです。こうした専門特化した形での分担が、全体の質と効率を上げ、結果としてエンドユーザーの便宜に繋がっていくわけです。ですから私は最終的にはお客様の企業から物流部門を無くすことが理想形でもあると考えているわけなんです。言い方を帰れば「商流」と「物流」の分離ということです。
なるほど。勉強になります。しかし、曽根専務、そのように分化していけばいくほど、その部分においては、ますます競争が激しくなり、最悪の場合は価格競争などに陥り、体力勝負ということにもなってしまうのではないですか?
その通りです。先ほど厳しい環境の中でも悲観する必要がない理由としての一つめは、この業界自体が社会構造上無くてはならない産業だということだったわけですが、二つめのポイントは工夫の余地、変化させていく余地は、まだまだいくらでもあるということなんです。今までの倉庫業は、ディストリビューションセンターというのが役割の中心でした。一旦保管をして、在庫管理をして、それを分配と言いますが、お客様からの指示に従って、言われたように仕分けをして発送する。ただ、現在は、トランスファーセンターという言い方をするんですが、倉庫に色々なメーカーさんから送られて来たものを一旦朝置いて、日中にそれらを組み合わせて、商品として夕方には発送していくということをやるわけです。日中は倉庫は一杯になるけれども、夜にはもうそこに物は無くなるわけですね。蔵置しないんです。在庫するのではなく、加工する工場のような概念です。例えば、(手帳をかざしながら)こうした手帳があります。このカバーと本体とが、だいたい別々に倉庫にやってきます。それを我々のような倉庫会社がセットして商品として発送するわけです。

株式会社ダイワコーポレーション 代表取締役専務 曽根和光氏
御社のホームページを拝見しますと、社長のご挨拶の中に「お客様の製品を商品に変えて・・」と記載されていましたが、そのようなことをおっしゃっているわけですね。
はい。流通加工というような言い方もされると思うんですが、これにはどうしても人手が介在しますから、仕事の質に差が出て来るということになります。単に在庫して発送するだけの段階と異なり、倉庫会社によってはできることとできないことも出てくるわけです。この段階がひとつのチャンスということができます。
なるほど。しかし、先ほど参入障壁は高くないというお話がありました。人手さえ揃えられればどこの会社でだってできてしまうということですよね。差別化はどこでされるんですか?
さすがに、今野社長、追及されますね(笑)。そうなんですよね。やるべきことは大して難しいことではないので、許認可が必要な点を除けば、参入障壁は高くないんですよね。ポイントは大きく分けて2つあると思うんです。ひとつめは「業務品質の高さ」ですよね。これは、我々の仕事で最も重要なポイントになるところなのですが、まず「正確な在庫報告」ですね。これは当たり前です。ふたつ目は「スピード」です。朝個別の製品が入荷して、それらを組み合わせて夕方には発送を終えるスピード感ですから、それに耐えられた上に、一分でも一秒でも短縮していく改善姿勢が必要になります。そして、最後は商品を組み合わせたり、最後の加工を施したりする「流通加工の正確さ」です。これらの多くの部分は、繰り返しになりますが人手に負うところが大きいために、関わる人の教育と工夫によっては大きな差になってくるということです。差別化の大きなポイントの2つ目は「高度な提案営業」ということになろうかと思います。今は要望性の高いお客様から「こういう風にしてくれ」「今度はこんな風に変えてくれないか」という要望が出発点になっていることが多く、そんな状況の中で、当方から色々と提案を仕掛けていく必要があるわけです。その提案力と実行力が差になってくるということです。
そうしますと、そうした正確さとスピード、そして提案力と実行力を実現するための、仕組みづくりと教育に、今後はさらに力を入れていかなくてはならないということですね。
はい。そのあたりが、競争環境の中で生き抜く大きなポイントになりますね。社員の教育も重要ですし、何よりまず経営者である私たちが、常にアンテナを張り巡らし、お客様の未来価値というものへの感性を常に磨いている必要があると思うんですね。そのためにも私自身が情報感度を高くして、人的ネットワークをさらに強化して、間違いのない舵取りをしていかなくてはならないですね。それがあって初めて仕組みづくりも、社員教育も生きてくるのだと思っています。
まず経営者から意識を変えていこうと考えているあたりはさすがです。曽根専務を見ていますと、非常にフットワークよく、そして丁寧に人間関係作りに取り組んでおられるように感じますね。
明るさと人間関係構築力だけは、持って生まれたようですので・・・(笑)。おかげさまで関東、東京地区であれば業界のたいがいの方に知っていただけているのではないかと思います。倉庫関連でも色々な協会がありますが、特に50歳以下の全国の経営者が集まる倉庫業青年経営者協議会という会では、ずっと幹事をやらせていただいて、色々な委員の委員長なども仰せつかって、皆さんと仲良くやらせていただいています。これらのネットワークを中心に全国どこでもカバーをするような体制にはできていますね。
幹事や委員長といったポストは、曽根専務、得意なんじゃないですか?会が盛り上がりそうですね(笑)。
ええ、任せておいてください。まとまるかどうかは別にして(笑)、とりあえず楽しくやりたいんですよね。そしてやるからには、ただ参加しているというんじゃなくて、皆さんと一緒に何か実のあることをやりたいという気持ちもありますよね。 まあこういった性格ですので、皆さんに親しくしていただいて、業界をもっともっと盛り上げることに貢献できたらとは思っていますね。
インタビュー中、終始熱く語ってくださいました。
先ほど、「全国どこでもカバーする体制」という話をされていましたが、倉庫業と聞きますと一般的には倉庫という施設を持って、そこを拠点に荷物の動きがあってと考えて、倉庫の場所ありきのご商売のように考えてしまうんですが、そうじゃないんですね。
今野社長、いい質問されますねえ(笑)。私は、最初の就職は商社の丸紅だったんですよね。3年間丸紅にいて、そこからダイワコーポレーションに入社したわけなんですが、私が入って5年目、6年目ぐらいの時に、商社的な発想で物流をしていってはどうかと考えたわけなんです。
「商社的な発想で物流」と言いますと?
それは何かと言いますと、まず「仕入れ」という発想を持とうということなんですね。「仕入れなくして販売なし」というのを自分のモットーにしようと。今までのあえて言いますが、「倉庫屋さん」は、今野社長がおっしゃったように、倉庫を自分が所有をしていて、その倉庫に対して営業マンが営業をかけますね。倉庫が四つあってそれが全部いっぱいですと、営業マンは営業活動をしないわけです。経営者の方針によっては、「倉庫が一杯なんだから営業部長も倉庫現場に入って汗を流せ」と、そういうことになるわけですね。例えば東京にある倉庫会社に、お客さまから電話が入りまして「北海道で千坪ぐらい倉庫が欲しいんだけど」とおっしゃったとしても、「いや、うちは北海道にはないんで、すみません」と言ってガチャンと電話を切りますよね。
まあ、「今、いっぱいですよ」ということになるわけですね。倉庫を埋めるのが自分達の仕事であると。
そういうことです。今では考えられないのですが、十何年前はそれが当たり前だったんですね。よく考えてみますと、お客様は「ダイワコーポレーションさんの倉庫に荷物を入れたいんですが」とそれを目的に商売をしているわけではない。倉庫のこと、物流のことならダイワに聞いてみようとお電話をくださるわけで、その課題を解決できないということでは、お客様に満足いただくことはできないだろうと。「お客様の荷物をダイワの倉庫で預かること」が仕事なのではなく、「お客様の物流上の課題を解決」して「本業に専念」していただくことが我々の使命だと。そう考えていきますと、こうした問い合わせにノーはないだろうと考えて、例えば北海道にも倉庫業界のネットワークを生かして要望に応えられる先をつくり、基本的にどこでも場所は関係なくご提案できる体制にしたかったんですね。基本的には「ノーがない状態を作る」ということですね。
なるほど、それが「商社的な発想での物流」ということなんですね。今のお話の中の、自分達の仕事を「自分の持っている倉庫に荷物を預かること」ではなく「お客様の物流上の課題を解決することだ」と目的の定義をし直している点は、実に素晴らしいですね。正に発想の転換だ。しかし、それらのことはネットワークづくりによっぽどエネルギーをかけないと実現できないことですね。
ありがとうございます。そうなんですよね。ただ前にもお話したように、私達には長年培ってきた多くの仲間がいますからね。こうした商社的な動きの行き着く先として二つの副産物が出てくるんですね。ひとつは「ダイワさんは、いろんな対応してくれるから」というので、「じゃあ今度は倉庫をうちのために新規で造ってくれないか」というようなお話もいただくようなことも起こってくるんですね。それが現在の千葉の事業所です。また、そうかと思えば、倉庫の所有者の方から倉庫を借り上げて、それをダイワが貸していくという仕事も出てくるわけです。
そうすると、一部不動産業的な動きも出てくるということですね。後でおっしゃったことは、サブリース事業ということになりますもんね。
その通りですね。この部分の売上も昨今は伸びてきていますね。ただ、大事なことは、そうした機能も持つことは持ちますが、我々は不動産業になるつもりはありませんので、あくまでもお客様に対して、なるべくノーのないようにしていこうと。普通ならば断ってしまうようなことでも、一生懸命ネットワークを駆使し、知恵を出して提案していこうという思いが先にあるんだということですね。その姿勢を貫いて色々な取組みをしていくうちにダイワコーポレーションとしてのノウハウも蓄積されていくのだと思っているんですね。こうした事業ドメインを規定するというのは経営するに当たっては実に難しい問題ですよね。今野社長はどう考えておられますか。
そうですね。教科書的に言えば集中と選択ということになり、専門特化していくことが正解という考え方が一般的だと思いますが、曽根専務がおっしゃったように、こちらが何をしたいか?というよりもお客様にどのような形でお役に立つか?という考え方をしていくことと、自社の経営の効率化という点も合わせて考えていくと、多少ゆるく考える必要は出てきますよね。今、不動産業的な機能の話が出ましたが、御社の他のことで言えば損害保険の仕事などもやっておられますね?あのような派生事業も必要になってくるんだと思いますね。このことを「倉庫業、物流業のうちがやることか?」と言ってしまうと何もできなくなってしまうでしょうね。
そうおっしゃっていただくと意を強くしますね。損害保険は別会社にして運営しています。業態柄損害保険は不可欠でして、全体を合わせるとそれなりの規模になってきますからね。確かに経営効率を考えた時の派生事業というのは出てきますね。
後編は1月20日(木)より公開致します。 お楽しみに!
経営者略歴
株式会社ダイワコーポレーション 代表取締役専務
曽根和光氏 (Sone Kazumitsu)
1990年 丸紅株式会社入社。合成樹脂の輸出入、国内取引を担当。
1993年 株式会社ダイワコーポレーション入社。営業倉庫業務、営業所管理、営業部管理を行う。
1999年 専務取締役に就任。
2008年 代表取締役専務に就任。現在、第二創業を担い、組織変革に取り組む。
Company Data
| 社名 | 株式会社ダイワコーポレーション |
|---|---|
| 所在地 | 〒140-0013 東京都品川区南大井6-17-14 電話 03-3763-4511 FAX 03-3767-0009 |
| 設立 | 昭和26年10月 |
| 業務内容 | 普通倉庫業 倉庫施設等の賃貸業 ビル賃貸業 自動車運送取扱事業 損害保険取扱業 不動産業 輸出入貨物取扱業 宅地建物取引業 東京都知事(2)第81643号 特定労働者派遣事業 特 13-301326 |
| URL | http://www.daiwacorporation.co.jp/index.html |
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