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語る

就職エージェント株式会社
代表取締役社長
下薗博康
経営者に学ぶ

(1)自分の力ではなく、ブランドと商品力

(2)苦労して成長しながら幸せをつかむ

(3)組織の原点は、『競争と協調』 このバランスがとても大事。

マングローブの事業概要5+1

鬼才異彩

祝 経営者インタビュー 100人目 下薗博康
就職エージェント株式会社
所 在 地: 〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-22-2
新宿サンエービル8階
TEL:03-5324-2333(代)
事業内容:
  • 新卒・第二新卒を対象とした人材紹介事業
  • 新卒採用のコンサルティング、アウトソーシング事業
U  R  L: http://www.s-agent.co.jp/index.html

先週に引き続き、就職エージェント株式会社 代表取締役社長 下薗博康氏のインタビューをお届けいたします。後編では、現在の事業内容や今後の戦略についてお話を伺いました。

いよいよ新しい会社作りが始まったわけですね。業態転換となると大変だったのではないですか?

色々大変なことはありました。一から会社を作るよりも難しかったかもしれません。新しいビジネスモデルを作り上げ、事業計画書を作成しました。本当に必死でしたね。今うちの取締役とその頃の話をすると、「あの時、下さん、何かに取りつかれていましたね」と言われます。何しろ出直しな上に、自分たちに大きな資金はなかったから、株式を買い取るための資金を出してくれるオーナーを探していました。尊敬できる経営者の方に株主になって頂き、我々もリスクを取る形式にしたいと思い、10社くらいプレゼンテーションし、何社か声を掛けていただきました。その中の一社が、現在の株主である京都きもの友禅さんだったのです。半信半疑で伺ったんですが、私のプレゼンテーションをすごく真剣に聞いてくださいました。事業上シナジーもそうだが、「純粋に応援したい」と言ってくださり、非常にありがたく思いました。

外部との交渉も大変なことですが、社内的にも事業転換となると困惑したのではないですか。

そりゃ、もう・・・ 27〜28人の元からいた社員は、まさか人材ビジネスの会社になるとは思ってもみないわけです。本の編集がやりたい、マーケティングがやりたい、クリエイティブがやりたい、広告がやりたいという人たちでしたから、それが一番の悩みとなりましたね。私なりの価値観を伝え、今までとは変わったということを知らしめないと駄目だと思い、理念・ビジョン・価値観・判断基準というものから、新たに構想し直して社員に話しました。社員の反応は、皆おっかなびっくりというところでした。

どんなに理念やビジョンがしっかりしていたとしても、本来やりたいことと違う事業を受け入れられない人もいたでしょうし、将来不安もあったでしょうね。

1人辞め、2人辞め、その頃は毎月送別会をやっていました。私も腹をくくっていましたし、価値観が変わり、事業内容も変わり、自分が同じ立場であってもそういう選択をするかもしれないな、という感覚もありました。それでもやりたいという社員がいたら一緒にやろうと思っていました。もちろん、どんどん新しい採用も行いました。いろんな人たちがいい人材を紹介してくれてだんだん社員が集まってきました。とてもありがたかったですね。

なるほど。理念やミッションなどすべてをリセットする。一から作るより大変だったことでしょうね。それにしても、いい経験をしましたね。そうそうできない経験ですね。

そうですね、やっぱりゼロからやればよかったと思ったこともありました。でも、今野さんがおっしゃるように自分でもいい経験をしたと思っています。かなりしんどかったですが、今は、新卒紹介を軸に、採用アウトソーシング・コンサルティング事業にようやく落ち着いてきたところです。もちろん、これからが正念場ですが、いったんの達成感というものはありました。

是非、生まれ変わった後の企業理念を教えてください。

企業理念は、『自分の幸せと成長を社会と共感者にお裾分けをしよう』です。簡単に言うと社会還元です。

苦労して成長しながら幸せをつかむ

「お裾分けしよう」というフレーズが、下薗さんの気持ちを表しているようですね。共感者というのは、自分たちのやろうとしていることや考え方に共感してくれる人のことですか。

そうですね。得意先や株主、取引先などもそうなのですが、社員の家族や友達なども含めて考えています。一般的に言うとステークホルダーという人たちですね。私のブログのサブタイトルにもなっているのですが、『お裾分け』という言葉が好きで、みんなで社会に対してお裾分けしようということです。基本的にはいろいろ苦労して成長しながら幸せをつかむということ。幸福というのは、経済の面と人間的側面と両方あると思うのですが、今はまだ経済的な豊かさというものをうちの社員には、あまり味あわせてあげれてないので早く味あわせてあげたいですね。そういう社員達が今度は、社会と共感者に対してお裾分けするというふうにもっていきたい。これは事業がどう変わろうと普遍的な理念だと言い続けています。

以前の経験から学んだ「経営者とは社員にもその家族にも責任がある」ということを実践しているのですね。ミッションについては、どういうお考えをお持ちですか。

語る:下薗博康 理念を達成するために掲げている我々のミッションは、「若者と企業の成長を前提とした雇用機会の創造」です。とにかく、企業にも若者にも両方ハッピーになってもらいたいと思っています。企業は人によって成長していきます。その企業に属する人材が成長したら企業も単純に成長するし、逆に言えばそれがなければ会社の成長もないと思っています。ですから、まずは、入り口である雇用に関して、我々は目に見える成果を提供していきたいと考えています。今は新卒紹介という形でやっていますが、今後は若者全般という括りで既卒の人も対象にしていくかもしれませんし、高校生・中学生に関しても仕掛けを考えていきたいと思っています。いずれは、採用のお手伝いだけでなく、教育研修といったことも視野に入れて、企業の成長を支援していきたいと思います。御社とのタイアップも考えたいですね。

きちんと明文化されていること。そして将来も見据えてミッションを考えておらえることに感心しました。理念やミッションなどは、それぞれ自分で考えたのですか。

色々試行錯誤しましたが、自分で考えました。理念は、人に相談するのはいいと思いますが、最後は社長自身が決めるべきものだと思います。ぶれないものを作らなければなりませんね。しょっちゅう「あれ、こっちの言い回しがいいかな」などと思っていては社員がついていけないですからね。そういう意味では、理念は普遍的なものだと位置づけています。

下薗社長がおっしゃるように、理念は、価値観に影響を与える普遍的なものですね。それを何で実現するかという手段が「ミッション」であり、「ビジョン」は、そのミッションに、いつまでにどうしていくか、という時間感覚を含めた将来の展望のことを言いますね。御社の今後のビジョンを聞かせてください。

直近でいうと、数年を一つの目安に新卒採用マーケットのシャアを1%取りたいと思っています。新卒紹介というビジネスモデルは、これまで、儲からない、長続きしない、結論として駄目だとずっと言われ続けていたのです。それをあえて始めたわけですが、もちろん私には勝算があります。08年度は決定ベースで600人、今期09年度は4桁に届くか届かないかぐらいまではいくと思います。ただし、1000人といっても、民間企業就職希望者の四十数万人を考えると1%もいっていないので、これをここ数年でクリアしたいということです。

素晴らしいですね。具体的な数字が含まれたビジョンを明確にお持ちなのですね。

そうは言っても、行動レベルの細かい計画はこれからなのです。もう一つは、新卒紹介がようやく4桁に届くか届かないかというところに来たので、次の新しい価値というのは、人材を紹介させて頂いているお客さんに対して行う新しいスタイルの採用コンサル、採用代行です。ただ単に他社と同じことを行っても仕方がありません。私たちは今、紹介をやっているので企業と学生の間に介在している。だからこそ、お互いの本音をキャッチアップすることができます。私たちなりの価値はエージェントならではの本音をキャッチできるところにあると思っています。弊社の場所を使って説明会をしていただいて、単に紙のアンケートを取るのではなく、弊社のカウンセラーが直接参加者にヒアリングをする。説明会が面白かったのかそうでなかったのか?志望度は正直のところどの程度なのか?文字では表せない本音を引き出していきます。紙のアンケートという手法は、参加者にとっては選考されているという意識がありますから、本音は出しにくいものですからね。