親父の言葉がきっかけなんですよ。「豆腐一丁原価10円、100円で売ったら90円の儲け、こりゃ儲かるぞ」と言われてね。いざ始めると、そう簡単にいくわけないんだけど、やればやるほど奥深くて、面白くなっていったね。ただ豆腐をつくっていてはだめで、こだわりって何なんだということを真剣に考えなければいけないと思ったし、そのこだわり探しというのはなかなか難しかったね。たどり着いたのは、京都でとれる大豆、にがり、水を使って、それを職人が一つ一つ丹精込めてつくっていくということだったんだよね。それが「京都の地豆腐」(*1)。そして、そういう豆腐を作っていると、在来種(*2)にこだわってみたいという意識も出てきてしまって、今は「京都の地豆腐」だけでなく「日本の地豆腐」ということで在来種大豆の豆腐づくりもしているんですよ。大豆の入荷も少ないから必然的に限定販売になってしまってるんだけど、お客様からは「あの味が忘れられない」って嬉しい声を頂いてますよ。
(*1)久在屋さんの代表作ともいえる豆腐の名称
(*2)古くから各地域に定着したその土地独自の種
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