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有限会社もうやんカレー
代表取締役 辻智太郎氏
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後編 Page
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有限会社もうやんカレー
所 在 地:東京都新宿区西新宿6-25-14
第2仲川ビル1F
03-5323-5539
事業内容:カレーショップ
U R L:
http://home.att.ne.jp/sea/moyancurry
前回に引き続き、有限会社もうやんカレーの辻社長のインタビューをお届けします。
後編では、カレーソースやお店に対するこだわりと従業員を支援する制度についてなどお話いただきました。
カレーソースを追求するために、新たな環境に身をおくことを決められたのですね。
ええ、次は銀座のフランス料理店『モンタニエ』の門を叩きました。今はもう閉店してしまったのですが、欧風カレーがとても美味しいと評判のお店でした。「夢は自分のカレー店を持つこと。そのために、どうしてもカレーの作り方を勉強したい」と働き始めた当初から図々しくもシェフにお願いしていました。通常であれば簡単には教えていただけないところを、何から何まで教えていただいたことにとても感謝していますね。そこで学んだエッセンスをアレンジし、『もうやんカレー』にも盛り込んでいます。とても居心地の良い環境でしたので、それ以上いると甘えが生じそうな自分を律するべく、自分の店を出す準備を始めようと決意しました。
物件探しを進める一方で、オリジナルのカレーソースを作り、親父のお店でカレー弁当を販売したり、カレーソースを他のお店に卸すなどをして、お客様の反応を確かめていました。安定した経営を見込めそうな地域を自分の足で歩き、この目で確かめ、ここだという物件をようやく見つけたのですが、どうにもこうにも資金面が厳しいのが現実でした。修業しながら資金を貯めてはいたのですが、店を出せるほどはまだ貯められていない。しかし、やっと見つけた物件を簡単に諦めたくもない。親父に必死に頭をさげて借金を頼み込むしか方法がありませんでした。渋々なけなしの金を貸してくれた親父にその後必死になって返済し続けていますが、今の繁盛を見てとても喜んでくれています。その物件というのが、冒頭でも申し上げました2件隣の店だったのです。
それほどまでに思いを込められていたからこそ、再開発で店の移転を余儀なくされたときも強運が辻社長の味方をしたんですね。開店から10年経つということですが、野菜や果実が溶け込んだとろみのある独特なカレーソースは、当時から変わらないのですか?
はい。味はほとんど変えていませんが、季節や天候によって多少入れるスパイスを変えたりしますので、味の違いを感じる方がいらっしゃるかもしれません。欧風カレーをベースにしたのは、日本の気候やカレー以外の食べ物とのバランスを考えたからです。インド風カレーですと、スパイスの強烈な香り、味覚に訴えるものが強く、それを好む人しか食べられない。年齢を問わず、多くの方に食べていただきたいという気持ちがありますから、口あたりの優しい欧風カレーをベースにしたものを出すことにしました。
研究を重ねて作り上げたカレーソースですが、お客様の反応はいかがでしたか?
おかげさまで、毎日昼時になると店の前に20mほどの長蛇の列ができるほどでした。昼時ということもあり、食べに来てくださったお客様を長くは待たせたくないという気持ちから、相席やダンボールをテーブル代わりに店の外で食べていただくこともありました。
このような状況がしばらく続くうちに、サービス業としてこれはまずいんじゃないかと思いを抱きはじめたのです。もう1店舗でも増やせば解決できるかもしれないと、3年後に8丁目の『大忍具店』を立ち上げたのです。
これにより売上げも半分ずつになることを想定していたのですが、驚くことに2店舗合わせて、それまでの2倍近くにもなったんですよ。この計算外の出来事には素直に喜んでしまいました。
『もうやんカレー』では、おつまみやデザートの種類も豊富にあり、カレー以外のメニューも充実していますね。
お店を始めた当初は、メニューにはカレー5種類とビールしか用意していませんでした。サラダはもちろんのこと、デザートもない。カレー屋ですから、カレーの味で勝負したいという頑固な気持ちと、メニューを増やす=手間が増える=スタッフ増員に直結すると考えていましたので、容易に決断はできませんでした。カレーの味に自信がありましたので、このままのメニューで続ける方が繁盛するんだと思い込んでいましたね。
ところが、カレーとビールだけでは経営が厳しくなることが後に分かってきました。というのは、夕方以降になると客足が遠のいてしまうのです。なぜだろうかと観察してみると、夜時に来店される方の多くは会社帰りで、必ずと言っていいほどビールを注文されるのです。さらに「何かつまめるものないですか」とカレー以外のメニューを尋ねられることが多いことに気がつきました。お客様の求めるものを提供すれば多くのお客を見込めるのではないかと考え、私が自信を持って出せるものだけを実験的にメニューに入れてきました。
メニューを増やしたところ、予想どおり夜に来店するお客様数も増えていきました。しかも、客単価もそれまでの倍以上になったのです。さらには、女性同士で来られる方も増えたことから、カクテルやデザートメニューにもこだわるようになっていきました。やはり、お客様が何を求めているかを把握し、それに最大限応えていくよう店側が努力しなければいけませんよね。
近頃はお子様用カレーも出すようになりました。開店当時からのお客様も家庭を持つような年齢になり、夜はなかなか顔を見せられない方も増えてきました。お会いできなくなるのも寂しいですから、お子様連れで食べに来ていただけたらいいなという気持ちから始めてみたんですね。
店舗経営というのは、お客様の志向を読んでの永遠の改革なのだということを学びました。
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