株式会社マングローブ
 
語る
株式会社アインザ
代表取締役 今井勉氏


  インタビュー  前編 Page 1/2
            後編 Page 1/2
  経営者略歴
  Company Data
 
 

  鬼才異彩バックナンバー

 経営者に学ぶ

 (1)『一時的な利益目的ではない、
    人間関係を結ぶ』

 (2)『まずは自ら行動で示し、
    自分という人間を知ってもらう』

 (3)『明確な事業軸の確立』

 (4)『繰り返し発信する』

 (5)『トライ・アンド・エラー』

 (6)『自分の取り組んでいることに
    誇りを持つ』

 (7)『社員の挑戦を応援する』

 (8)『社員一人ひとりにスポットを
    当てる』

鬼才異彩

株式会社アインザ
所 在 地:東京都渋谷区恵比寿南1-22-21 長島ビル4F
      TEL:03-5423-9722
事業内容:システムソリューション事業
       サポートサービス事業
U R L:http://www.einser.jp/
 
今回の鬼才異彩は、株式会社アインザ 代表取締役 今井勉氏のインタビューをお届けいたします。「人とシステムを結ぶ」・「安心したIT利用で豊かな社会へ」をサービス理念に掲げ、豊かで元気な地域社会を築くためのITサービス作りを目指している同社。 前編では、今井社長に『アインザ』の誕生秘話についてお話いただきました。


今井社長は学生起業家だと伺っておりますが。

まだ20歳の学生だった1990年、友人と共にユーオルグシステム株式会社を設立しました。でも、7年間のサラリーマン経験もあるんですよ。学生時代に立ち上げた『ユーオルグシステム』が『アインザ』の前身ですが、当時と今の事業内容は全く異なります。

現在の事業について教えて頂けますか?

現在は、ITに特化したシステムソリューションサービスとサポートサービスといった2つの事業で、中堅・中小企業のシステム開発や運用などのお手伝いをしています。具体的には、システムコンサルティングを中心にシステム開発や運用・保守、インフラ導入支援といったシステムに関わるすべてのソリューションを提供するほか、サポートサービス事業としてシステムの運用・監視業務、ヘルプデスク、さらに販売前のIT製品評価といった、
ITに関わる幅広いアウトソーシングサービス提供を行っています。

ユーオルグシステムの時代には、マッキントッシュ専用のソフトウェア開発、例えば給与計算ソフトや販売管理ソフトなどの開発販売を事業としていました。かなりマニアックでしょう(笑)。90年代前半の頃でしたから、パソコンの普及率も低く、さらに言えばマッキントッシュを導入している企業も非常に少ない。だから、儲かるという言葉には無縁でした(笑)。




大学在学中に起業されたわけですが、卒業後は一般企業に就職しようと?

確かに勉強よりも仕事に充実感がありましたが、商売人の親父が苦労している姿を見て育ったせいか、サラリーマン生活にも漠然と憧れを抱いていたんですね。そこで一度サラリーマンをやってみようとユーオルグシステムは友人に任せ、大学卒業後すぐに大沢商会という商社に入社しました。

そして私の運命を変えたのは、入社日前日に知らされた配属先。新卒社員120人中たった1人、愛媛県松山市の営業所勤務を命じられたのです。東京や大阪といった大都市に拠点を持つ会社でしたので、配属先はきっと東京か、東京は駄目でもせめて大阪勤務にはなるだろうと思っていましたから、松山勤務と言われてかなりショックを受けました。何で自分が貧乏くじを引かなきゃならないんだろうと正直思いましたね。

では、入社早々に松山に行かれたと。でも、徳島で育った今井社長には、地元にも近いということで好都合だったのではないですか?

いいえ、とんでもない。私は生まれも育ちも徳島なのですが、同じ四国でも大阪寄りなので、松山には一度も足を踏み入れたことがなくて。しかも、四国が営業エリアだったのですが市場規模は小さく、徳島県や高知県にいたっては人口も東京世田谷区の総人口にも満たない。そんな土地にある百貨店や小売店、専門店に、アパレル商品から時計、香水、ゴルフ用品など、大沢商会の扱う全商品を売っていくのが仕事。市場規模も小さく、顧客数もたかが知れています。あるお客さんに断られたからといって、隣のお客さんがあるわけじゃない。無論、売る側がお客さんを選択するなんてことはできない。たった1店舗でもあれば、どうにか仲良くなって商品を置いて貰い、末永いお付き合いを目指すわけです。

片道200キロかけて営業に出かけ、売れた商品がたったゴルフシューズ1足やキャディ・バッグ1本なんてこともしばしば。しかも、たったそれだけの商品を売るのに、お客様先で何時間も粘って話をすることもありましたし。東京や大阪であれば、このお客さんが駄目だったら、はい次って簡単に別のお客さんに行けるんでしょうけど、四国では難しい状況だったわけです。

なるほど。それは営業担当としては、なかなか厳しい環境に送り込まれましたね。

でも、そのような環境だったからこそ逆に仕事には燃えましたね(笑)。顧客数が限られているのであれば、どうにか自社の商品を扱って貰わなければという気持ちになる。そのためには何をすべきなのかを徹底的に考える。そこで感じたのが、人間関係の構築が第一だということ。いきなり「営業担当になりました、大沢商会の今井です。」と挨拶しても、相手にされないことも多かったですからね。

中にとても頑固な社長さんがいらっしゃいまして、訪問する度に挨拶をしても返事すら返して頂けないんです。端から相手にもされていないわけですよ。突然やってきた若造が騙そうとしているとでも感じたんでしょうか。話を聞いて貰いたくても、そこまでに至らないのであれば、まずは『今井勉』という人間を知ってもらうしかない。それには自分が行動で示すしかないなと思って、とにかく通いつめました。訪問しても店内には入れてもらえないから、店頭だけ掃除する。「おはようございます」と一声かけて、まずは掃除。それだけで1日終わる日もありました。でも、お互いの信頼関係のない中で、商売の話を持ちかけても結局信用はされない。目の前の方がどんな方であれ、一時的な利益目的ではなく、本当の人間関係を結びたい。その上でビジネスの話をする。今もそのスタンスは変わっておらず、今後もその姿勢は持ち続けたいと思っています。

その後、頑固な社長さんとは良い関係を築くことはできたのですか?

おかげさまで、何度も通う内に私の気持ちを汲んで頂けたようで、少しずつ話を聞いて頂けるようになりました。私が担当を外れることが決まった時には、食事にまで連れていって下さって。しかも「君が担当で良かったよ」と温かい言葉まで頂いたことは心底嬉しくて、今でも耳に残っています。その四国でのお客様とのお付き合いの仕方が、すべて現アインザのビジネスの基礎になっているんです。
 
 
 
このページの先頭へ