株式会社マングローブ
 
語る
株式会社YAZ
代表取締役
田中康之氏


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  鬼才異彩バックナンバー

 経営者に学ぶ

 (1)『自分らしく生きられる組織づくり』

 (2)『企業と個人双方の"らしさ"を
    活かす』

 (3)『企業理念に立ち返って決断を
    する』

 (4)『経営者が変わらないと企業も
    成長できない』

鬼才異彩

株式会社YAZ
所 在 地:東京都渋谷区広尾1-9-20 日恵ビル2F
事業内容:インターナルマーケティング事業
    システム開発事業(グループウエア開発 /
    UNIX基盤開発 /Java開発/中小企業システムサポート)
U R L:http://www.yaz.ne.jp

前編に引き続き、株式会社YAZ 代表取締役 田中康之氏のインタビューをお届けいたします。
後編では、自社での取り組みと今後への思いをお話いただきました。




組織活性を得意とする研修会社やコンサルティング会社が数あるなかで、御社のように情報ツールの有効活用という切り口で攻める会社は珍しいかと思いますが。

そうかもしれませんね。私を含め、社員全員がエンジニアであり、約半数がグループウェアシステムを得意とするエンジニアです。情報共有に対して一定の技術を持ったエンジニアが多いことを強みにしています。しかも、自分たちがエンジニアであることから、エンジニア抱える企業の組織活性化に一石を投じたいと思っています。

システムエンジニアというのは、仕事柄顧客先に常駐してプロジェクトに参加することが多い職種です。会社から離れる期間が長くなると会社に対する帰属意識が薄れがちになります。それを防ぐためには、会社側が何を大切にし、どのような戦略を持って何を目指しているのかを社員に発信し続け、社員側の状況、例えば日頃どんなことを感じ、何を目指したいかといったことを日頃から共有し合うことで、お互いの関係を良好に保てるんじゃないかと思っています。

ご存知のように、昨今エンジニアがどこの企業でも不足していて、人材の取り合い合戦なんです。そうなると、エンジニアにしてみれば転職のハードルもそれほど高くありません。完全に売り手市場の時代なのです。しかし、企業にとって人材は宝です。そうであれば、企業経営者は重要な人材を流出させないために、社員であるエンジニアとの関係を築きあげ、彼らの存在意義を相手に伝えていくことが重要なんじゃないかと。

私たちが構築していきたいのは、会社と個人の成長をサポートする仕組みです。企業と個人双方の“らしさ”を活かすことができる情報共有ツールを開発し、どのように情報を流し込み、情報流通を活発化させることでお互いの信頼度が上げられ、会社独自の
“らしさ”とそこで働く個人の“自分らしさ”を共有していくなかで、組織が活性化していくんじゃないかと考えています。

エンジニアなど技術スタッフを抱える企業へのサービス支援ということと理解していますが、他業界への展開はどのようにお考えですか?

まずはターゲットを絞り込みたいと思っています。というのは、まだまだ仕組み自体が未熟ですから、今の段階で様々な業界で展開はしたくない。今目標にしている業界である程度結果を出してから他業界への進出を図るほうが現実的じゃないかと。

私たち自身も試行錯誤を繰り返している段階なのです。『インターナルマーケティング』ビジネスを成功させるには、前提としてYAZ社員がイキイキと働ける環境でなければならない。自社をモデルにして、様々な仕組みを考え自社で試す。正にトライアンドエラー。これはと思ったことを議論し、かたちにして実際社員の満足度が上がるものなのかと、果たしてサービスとしてお客様に提供できるものなのかを検証していく。この繰り返しを持って、サービスを発展させていくことになると思っています。



生みの苦しみとの戦いですね。


本当にそうですね。今は徹底的に社内で議論し、一つひとつ手作りで積み上げていっている状況です。議論する過程で重視していることは『「輝く」人材を輩出し、「輝く」社会を創造する』という弊社の企業理念です。様々なサービス案が浮かぶなかで、選択肢もしくはその方法が正しいのかと迷うことがあります。その際は常に「果たしてそれが自社の理念に基づいたものなのか?」と企業理念に立ち返って決断をするようにしています。その部分は非常にこだわりたいところですね。

『「輝く」人材を輩出し、「輝く」社会を創造する』という御社の企業理念にはどのような思いを込めておられるのですか?

“自分らしさ”を表現しながらイキイキと働く人材をYAZ社内でも生み出す仕組みをつくり、自社での取り組みを成功事例としてお客様にサービス提供していく。そうして、そのサービスを活用した企業、さらには社会全体が活性されればいいなと。ただし、社会を変えていきたい気持ちがあるなら、まずは自分たちから変わらないといけない。

経営上において、工夫されていることがありましたら、教えてください。

事業自体がお客様の組織活性を目的としているわけですから、やはり社内コミュニケーションがキーとなっています。弊社の社員もお客様先にいることの方が多いわけですから、日々のコミュニケーションに工夫が必要なのです。

IT技術の進歩という世の中の流れには相反しますが、私の場合は時間を惜しまず、徹底的に議論しようと思っています。例えば、役員会。毎週実施していて、月平均で25時間は費やしています。世間では効率的な会議が有効であると言われていますが、弊社のようなまだまだ未発達な企業は、事業を考えるうえでも徹底的に理念に合っているかどうかを皆できちんと検証することが大切だと思っています。まだまだ企業文化を醸成しているフェーズですから、効率化よりも醸成する行為に重点を置くべきだろうと考えています。

社員間のコミュニケーションに関して、全員が集まってディスカッションする時間を毎月3時間設けています。内容としては、各社員の近況報告や会社の今後の取り組みや方向性をテーマに議論ということになります。私がアウトプットするというよりも、社員間でそれぞれにアウトプット、インプットできる時間になればと思っているのです。

社員の方とのコミュニケーションを図るなかで、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

日々物理的に距離がありますので、社員個別には携帯電話メールを頻繁に活用しています。 その時々に応じて激励メッセージを送ったり、私の期待感を伝えたりしています。その他には、月1回一人ひとりと1時間はマンツーマンで話す機会を持とうと意識しています。

一人ひとりと話す際には、本人の置かれている状況と、今後どのように変わりたいかという思いに対して、会社としてどのようなキャリアがあり、どのような仕事があるかと具体像を伝えながらアドバイスしようと意識しています。

それぞれスキルや経験、フェーズが異なりますから、一人ひとりのことをきちんと理解していたい。実は個人カルテのようなノートを作成していまして、時々にあった出来事や状況を記録するようにしています。これは今後も続けていきたいですね。
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