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株式会社イー・コミュニケーションズ
代表取締役
佐藤信也氏
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経営者略歴
Company Data
鬼才異彩バックナンバー
具体的にはどのような出来事があったのですか?
自分の腕一本で勝負する仕事でしたから、一人で対応できる仕事数と幅に限界を感じるようになっていきました。お客様の信頼を勝ち得てせっかく仕事の依頼を頂いても、一人では受けきれなくなっていくのです。お断りするのは失礼かと思い、信頼できる別のリザルタントを紹介すると「この仕事は佐藤さんにやっていただきたいんです」とリザルタント冥利に尽きる言葉をいただくこともありました。結局は事業として取り組まないと今やっていることは個人事業主の域を超えられないというジレンマに陥ったわけです。その時に初めて「自分で事業を興してみたい」と思うようになりました。
その時佐藤社長はおいくつになられていたのですか?また、どのような方向性で事業を展開しようと考えられていたのでしょうか?
35歳になっていました。芦沢氏の考えにとても刺激を受けまして、起業のコンセプトは『縁』しかないと。般若心経の一説に『色即是空、空即是色』があります。 『色』というのは今私たちに見えるものすべてのこと。『即是』というのは『これイコール』という意味。『空』は空っぽや空虚、実体の無いものという意味なので、『色即是空』とは『私達の目に見えているものは、元々すべては変化し消えてしまうものであり、今たまたま目で見えているから、あると思っているだけで、本来は、これという固定した実体は何も無いのだ』ということになります。芦沢氏の考え方は独特で、『空』を『縁』と訳したらいいんじゃないかと。
つまり、今目に見えているものはすべて縁のおかげであるということ。だから、その間に立って縁を作ってくださった方々全員に感謝しなさいという話です。
そして『空即是色』についても『元々実体のない、世の中のすべてのことが"縁"を通じて実体となって目の前に現れている』ということになる。この教えを聞きまして、10年後、20年後の自分を想像してみると、すべて現在の縁の延長線上にしかないんだという結論に達したわけです。
自分がカリスマ経営者もしくは天才的な技術者で「これを成し遂げるんだ!」という強い想いがあるという場合は別ですが、そうでない僕のような人間は、自分が周囲の人々と何ができるかを考え結びつけていくことが事業となり、成功に結び付くんじゃないかという結論になりました。で自分が事業を始めていくに当たり、今の周りにある縁を再点検してみると"教育"と"IT"が多いことに気づきました。"教育"と"IT"を軸足に定めて何をやるべきかと考えた時に、イー・コミュニケーションズの前身となるシステム会社だったときに出会った、TOEICグループの株式会社国際コミュニケーションズさんから頂いたプロジェクトが大きなきっかけとなりました。
その辺りのお話を聞かせていただけますか?
まだリザルタント活動をしていた頃に、暗号技術の講演依頼がありまして北海道に行ったんですね。講演が終了すると、その会場にいらしていたあるソフト会社社長に声をかけられ相談を受けたんです。その会社はゲームソフト開発で売上を立ててきたものの、次第にゲームだけでは経営が不安定になり、インターネット技術を応用したものを開発するから、僕に東京で一緒に営業をしてほしいという話でした。その営業先の一社が国際コミュニケーションズでした。国際コミュニケーションズさんは北海道の会社社長と僕をとても気に入ってくれまして、日本にある検定団体では初のインターネット受付システム導入プロジェクトが始動したのです。そして国際コミュニケーションズさんとしては、IT事業を確実なものとしたいというお考えがあったのでしょう、僕たちの会社に出資をしたいという話になり、僕の事業を興したいと思った時期と重なり、『イー・コミュニケーションズ』の誕生に繋がるわけです。
それこそ縁の積み重ねによって事業が生まれたということですよね。
そう思っています。でもすべては芦沢氏との出会いが始まりで、本当に心から感謝しています。芦沢先生は、残念ながら急逝されてしまいましたが、師への恩返しとして『縁』というコンセプトを伝えていくことが僕の使命だと思っています。これからの若い世代の人に伝えたいメッセージがあるとしたら『縁を大事にすること』しかないですね。
これも芦沢氏の教えなのですが、『変化』というのは「変、変、変、変」と「化」の組み合わせであるということ。『変』はゆっくり変わっていくものでいきなり結果で出るものではなく、『化』になるまで積み重ねるもの。つまり小さな『変』を積み重ねることで状況が化けるのであって、急に人間は成長できるわけではないし、事業もいきなりうまくいかない。僕は独自の解釈をしていまして『変』が『縁』なんじゃないかと。ひとつひとつの縁を積み重ねたときに、あるとき何かの結果が生まれてくると思っているんです。日々の縁を積み重ねていくことで良い方向に導かれていくんだと信じているのです。
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