株式会社マングローブ
 
語る
株式会社ケイフローリスト
代表取締役
栗原浩之氏

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 経営者に学ぶ

 (1)『人真似ではないことを実行する』
               
 (2)『若い世代の人たちに自分の考えて
    いることを伝えていきたい』

 (3)『物より"heart"を届ける』
             

マングローブの事業概要5+1
鬼才異彩

株式会社ケイフローリスト
所 在 地:東京都港区南青山1-3-1-1105
事業内容:・生花・観葉植物の販売、リース
       ・オリジナルギフト販売
       ・パーティ・ウエディングプロデュース
U R L:http://www.kflorist.co.jp/

先週に引き続き、株式会社ケイフローリスト 代表取締役 栗原浩之氏のインタビューをお届けいたします。
後編では、フラワー業界についてと社内独自の取り組みについてお話いただきました。



ところで、事業以外でも熱心に様々な活動をされていますね。学校で講師をされていることもあると
伺っていますが。


もともと何かを考えたり、企画したりすることが好きなタイプなのです。
ビジネスありきですべての物事を考えるよりも、一人でも多くの方々が喜んでくれさえすればそれでいいんじゃないかという思いの方が強いのだと思います。その時はフラワービジネスに直結していないことでも、
後からビジネスに役立つことも結構あるんですよ。

講師というほど大袈裟なものではありませんが、商科学院専門学校のフラワービジネススクールの授業に『業界研究講義』というものがあって、将来花屋で働きたい学生やフラワー関連の職に就きたい学生を対象にフラワービジネス業界の話をしています。

自分の人生を振り返って考えてみても、「若い頃にこんな人と知りあっていたら、もっとこんな風になれていたのになあ」という思いってありますよね。私自身はもう後戻りはできないにしても、これから世の中をつくっていく若い世代の人たちには早く気付いて貰いたいということと、自分が
考えていることをどんどん伝えていきたいなと。そのことが結果として
日本を良くすることに繋がれば本望だとも思います。自分の好きなことやフラワービジネスを通じて社会の役に立ちたちたいという思いが強いのです。



ところで、昨今ライバル企業も増えているのではないでしょうか?


確かにフラワービジネス業界には活気がありますが、純粋にライバルと言える企業は少ないのです。
大きくは、小売業、ブライダル業、葬儀業、お稽古業の4つの業態に分けられます。それぞれ単体事業で展開している企業もあれば、小売業もやりながら、稽古業にも手を伸ばしているところもあります。そのなかで弊社は、小売業とブライダル業を主軸にしていまして、そういう意味では業界にライバルがあまりいないのです。

それは何故かと言いますと、"屋"の付く商売というのは大体『父ちゃん・母ちゃん商売』なんですね。花屋は
日本全国に約2万5000軒あると言われていますが、恐らくその9割は年商3000〜5000万円くらいだと思います。そう考えると、大きく展開しているところは、業界最大手の日比谷花壇さんから弊社まで数社しかないんです。

少し専門的な話になりますが、日本の花文化の元は古文化なんですね。つまり、ご先祖様にお供えをすると
いう心と茶道。だから、日本人にとっての"花"は庶民のものではありませんでした。ところが、進駐軍によって普段の生活の中に花がもたらされ、日本の花屋商売が儲かり、次第にフラワービジネスが確立されていったという歴史があります。

私が考えているビジネスは、花束やフラワーアレンジメントはあくまでもツールであり、人の心を届けることを
大事にしたい。身近な例で言いますと、男性が奥様の誕生日や記念日に何かしたいという気持ちはあっても、何を贈ったら喜んでくれるのかが分からない。せっかくアクセサリーを贈っても「あなた、こんなものを買ってきて・・・」などと言われた日にはもうガッカリで、二度と何も贈るまいという気持ちにすらなるかもしれない。

或いは、何を贈ろうかと悩んでいるうちに記念日が過ぎてしまい、しょうがなく忘れたフリをする。そしてそれが毎年のことに。そうすると、奥様はきっと子どもに言うのではないでしょうか。「パパはね、ママの誕生日を知らないのよ。ママのことはね、何も考えてないのよ」と。本来誰も自分の母親から父親の悪口を聞きたくないものですよね。だけど、そう言われ続けて育った子どもはきっと人を大切に思えない子に育つんです。

そこで考えたサービスがあります。例えば、奥様の誕生日や記念日を当社でデータ管理し、その日の一週間前に男性にご連絡し、贈りたい花やワインなどを選んでいただく。そして当日に奥様の元に届くように準備をする。男性側が妻の誕生日や花を選んだことをうっかり忘れてしまったとしても、家に帰れば奥様が笑顔で迎えてくれる。そして「あなた、ちゃんと憶えていてくれたのね」という展開になる。そうすると、母親は子どもにきっと言うと思います、「あなたのパパって素晴らしいのよ」と。そう言われて育つ子どもは絶対思いやりのある、温かい子どもに育つのではないでしょうか。今の日本に欠けているのは物よりもハート、"心"だと私は思うのです。

今伺ったサービスはとても興味深いですね。そういったサービスも含め、今後の戦略についてはどのようにお考えですか?

花を通じて人の心を幸せにしたいという思いのなか、まずは目指したいのはブライダルフラワー分野での日本一になることです。一時期新規事業として色々試したこともあったのですが、結局は浸透させるのに時間がかかり過ぎる。ということは、会社を発展させるのに必要なのは新規事業ではなく、コアコンピタンスをさらに伸ばすことだとあるとき気付きました。

そこで「ケイフローリストのコアコンピタンスとはなんだろう?」とよく考えたら、ブライダルだと。それからは "ブライダルフラワーで日本一になる"という目標を掲げ、現在でも新規結婚式場との提携の輪を積極的に、かつ着実に広げています。

そして日本一を目指すのであれば、ケイフローリスト拠点を日本各地に増やす必要がある。昨年は3箇所、今年は4箇所を実現し、やっと15拠点まで拡大することができました。重要なのは、きちんと目標を掲げ、その目標に向かって全社で取り組んでいくことだと思います。コアコンピタンスを絞るということは、ブライダルの仕事に対してもっと掘り下げるということでも同時にあるので、これからすべきことも明確になっていったという利点もありました。

なるほど。そのお話は非常に勉強になります。経営に焦りが出てくると、どうしてもあちこちに手を広げたくなるというのがよくある話だと思いますが、それよりも主軸を明確にすることに力を注ぐことが重要だと。

おっしゃる通りです。ブライダルという主軸を際立たせるためには、社員の質を高めることも合せて重要なのです。ブライダルにはリピーターはいません。決してやり直しがきかないもので失敗は許されない。「申し訳ございませんでした。次回から気をつけます」という言葉は全く通用しない世界です。

だからこそ、常に緊張感を持って仕事をする。お客様の一生に一度の、大事なブライダルシーンで、私はスタッフに「忘れることのできない感動を味わっていただこう」と常に伝えています。忘れることのできない感動とは、何十年たってもその人の記憶に残り、その時のことを思い出すと思わず目に涙が浮かんでしまう。そんな決して忘れることのできない感動を仕事を通じて人に与えられたら、私たちだって幸せだと。

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