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先週に引き続き、株式会社トゥインクルスター 代表取締役 樋口眞理氏のインタビューをお届けいたします。後編では、創業から現在に至るまでのお話と社内の取り組みについてお話いただきました。
創業から順調な滑り出しでしたでしょうか?
いいえ、とんでもない。資金もほとんどないまま始めましたから、知人の会社の事務所に居候させてもらって、あるものは1組の机と椅子、それからゴミ箱だけという環境からのスタートでした。
電話が一台あったのですが、この電話が一向に鳴らない。朝から「いつ鳴るか・・・」と電話をジッと見つめていて、あまりに鳴る気配がないので、「もしかしたら、故障しているのかも」と思って友人に電話をかけるとちゃんと繋がるという(笑)。今のようにインターネットもありませんし、ブライダル専門誌もなかった時代ですから、私達の仕事を告知する手段がない。だから、誰もうちの会社の存在すら知らないので、問い合わせも来るはずがなかったというわけです。
まずは知人からお客さまを紹介して頂くところから始めました。そして結婚式を希望するカップルからヒアリングし、お二人が希望されるような会が開ける会場を探しました。今のようなレストランウエディングができる会場がなかったので、グルメ雑誌を買ってきて掲載されているレストランに片っ端から電話をして、「このようなパーティーはできますか?」と問い合わせ、感触の良さそうなところには直接出向き具体的な話をさせていただきました。
まだ結婚式を挙げる人のほとんどはホテルを会場に、という時代だったわけですよね。
ええ、そうでしたね。レストランウエディングを挙げるのは300組に1組っていうくらいの時代でしたからね、お客様もすくなかったですが、ご紹介できる会場を探すのも大変でした。
ところが、時代の流れをメディアも気付かないわけもなく、会社を設立して1年くらい経ったころでしょうか、リクルートから結婚情報誌『ゼクシィ』が創刊され、そこに広告を出すことで集客が増え、会場とも専属契約が可能になっていきました。
ということは、必然的に競合も増えるということになりますよね。
その通りです。ウエディングプランナーは特別な資格が必要なわけではありませんから、やろうと思えば誰でもできる。だから、バブル期にイベント事業や広告代理店業でご飯を食べていた人たちがバブル崩壊の煽りを受けて、ウエディング事業に乗り出すという流れもありました。
競合会社が増えるなかで、御社の特徴はどのようなところにあったのでしょうか?
イベント事業や代理店事業から入られる方々はどちらかというと男性が多かったんですね。結婚式を「一つのイベント」と捉える彼らに対し、私は自分自身の経験から「カップル、特に花嫁さんの気持ちを大事にした結婚式をプロデュースする」ということを強みにしていました。お二人の気持ちを大事にしながらも、ご両親やゲストの方が楽しみ、幸せなひと時を過ごせる結婚式にするということを常に心がけていましたから、結婚式をされたお客様からご紹介を頂いたり、結婚式に出席した方からご相談を受けるということもありました。
どんな小さな約束もきちんと守る
「お二人の気持ちを大事にできる結婚式」とは素晴らしい特徴ですね。そんなパーティーをプロデュースする上で大切にされているポリシーを教えてください。
ウエディングプランナーは、感謝され、喜ばれ、やりがいがある一方で、やり直しが効かない責任の重い仕事です。お客さまがご出席者に対するおもてなしの心を大事にすればするほど、プランナーへの期待度というか、要望が非常に高くなります。
私達にとっては、何件も担当する結婚式でも、お客様にとっては一生に一度の大切な場ですから、メールの返信が約束より1日遅れるということで、お客様に「ないがしろにされている」というような思いを抱かせてしまうこともあります。
パーティーの当日は、準備段階で99%が決まると言うのが私の持論です。準備段階からどんな小さな約束もきちんと守ることは信頼関係を作る上で、何よりも重要です。 そしてプランナー自身が誰よりも楽しんで幸せな仕事ぶりを発揮すること。新郎新婦が時には思うように準備が進まず落ち込んでいても、プランナーに会うことで、元気になって、又二人で協力しながら結婚式の準備をすすめていける、プランナーがお二人にとってそんな存在であればと願っています。
そんな準備期間を重ねたお二人が結婚式当日、多くの人に支えられて来たことを実感し、そのことに感謝し、感動し、お互いが出会えた事を喜び、結婚することの嬉しさを全身で表現していたら、その結婚式はお二人にとって、ご家族にとって、ゲストの皆様にとって、心を満たすひと時になることは間違いないと思っています。
自分の思い込みと言うフィルターを通さず、お客さまが言われることをそのままに聞き取る
一流のプランナーに必要な要素とはどのようなことですか?
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一番大事なのは、お客さまが言われることを自分の思い込みと言うフィルターを通さずそのままに聞き取ることです。そして自分が感じる「うれしい」「悲しい」「心地よい」「不快」などの感情を敏感に感じられることでしょうか。それが感じられてこそ、お客様の気持ちをおもいはかり、共感を作り出せるのだと思います。また、他の人が見落とすような何気ないことも見逃さず、常に自分の言葉で表現をできること。
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平たい言葉でいえば『人間力』でしょうか。私自身がブライダル業界の経験なしにこの仕事を始めたということを考えれば、ウエディングプランナーは、なりたいと思った人なら誰でもなれる職業です。ただ、一流のプランナーになるためには、学ぼうとする好奇心と素直な気持ちを持って、人や物事から新しいことを吸収し、周りの人と気持ちよく働けることが大切です。徹底的にチームワークですから、プランナーの仕事は。周りの人に愛されて、応援される人はいい仕事をします。両方ですよね、何かがあったら私が責任とりますからという強さと、皆さんのおかげですという謙虚さと、両方持ってないとできない仕事です。
そのようなプランナーに育てていくために、御社では特別な教育プログラムを導入されているのですか?
基本的にはオン・ザ・ジョブ・トレーニングですが、社内で実施する研修や社外研修に参加する機会も設けています。スタッフ自身が企画して、取引先との勉強会を企画したり、お世話になっている方を招いての感謝際を行ったり、それ自体も大切なトレーニングです。
ミーティングの中でも考えたり、感じたことを伝える力を鍛えるワーク等を色々な形で行っています。プランナーの持つ感覚が、たとえお客さまと異なっていたとしても問題ありません。というのも、独自の感性があって初めて、「自分とは違う感性」を持つお客様のことも受け入れ、歩み寄ることが出来ると思うのです。自分の軸を持っていないとお客さまの真意を理解できず、自分思い込みやパターンにはめ込むしかなくなります。お客さまの考えや今置かれている状況というのを冷静に俯瞰して見ることができれば、お客様の思いを実現するオリジナリティのある最善の方法をご提案もできるはずです。
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