| 株式会社 和み | |
|---|---|
| 所 在 地: |
東京都中央区日本橋堀留町1-10-19 第一川端ビル6階 |
| 事業内容: |
|
| U R L: | http://www.nagomi-tea.co.jp/nagomi/ |
今回の鬼才異彩は、株式会社和み 作山若子代表取締役社長 のインタビューをお届けいたします。同社はオーガニック・フェアトレードの珈琲・紅茶・日本茶・中国茶・ハーブティーの輸入製造卸小売業をワンストップで行っています。OEMによる商品開発や輸入製造販売、ホームマーケットへの通信販売、直営店の企画・運営と幅広く展開中です。前編では、和みの経営理念と社是についてお話いただきました。
作山社長と初めてお会いしたのは、2年ぐらい前のある講演会でしたね。
そこだけ光っていたといいますか、一番積極的に名刺交換をされていたのが印象的でした。
人脈づくりを大事にしているのですね。
ありがとうございます。よく「手裏剣のように名刺を配っている」とか「何か印象に残る」「目立つ」などと言われます(笑)。
出会いを大切にしているのは事実ですね。私どもの会社が今あるのは、色々な出会いの積み重ねのおかげと言っても過言ではないと思っています。ただ、名刺集めが趣味というわけではないんですよ。人脈は、正に「脈」という文字の通りで、繋がっていくものなんですよね。例えば今野社長を通じて「和みという会社の作山社長という面白い人がいてね」などと、話題にしていただけるだけで、人の脈が連なっていくイメージになるわけです。
その通りですね。最近、インタビュー前から「今度こういう人がMG-NET+(マグネット・プラス)に登場するよ」と色んな方にアピールしてますよ(笑)。
ありがとうございます。ほんとにご縁ですよね。和みのいくつかある社是のひとつに「一期一会」という言葉があるんです。
出会いを大切にするために自分がどう役に立てるかということを考えています。名刺を頂戴したら、まずは相手の会社の事業内容や、目指していることなどをお聞きします。そして私が何に役に立てるかなと考えるようにしています。
なるほど。素敵な考え方ですね。多くの方が出会いをそういう考え方でとらえると、いい世の中になるような気がします。
ホームページなども以前から拝見していて、企業理念と事業目的をきちんと制定されてるんだなあと感じていたんですよ。
今回、社是の存在を初めてお聞きしました。
一期一会は、いくつかある社是のひとつということでしたが、他の社是はどのようなものか教えてください。
「一期一会(いちごいちえ)」「温故知新(おんこちしん)」「和顔愛語(わがんあいご)」の3つです。
その場その場の人との出会いを大切にする。故きを温めて新しきを知る。諸先輩を敬い、諸先輩によって蓄積された歴史と知識と経験に学び、追求することによって、現代への認識を深めていく。人生もビジネスも必ず前後の流れがあって今ここに至っているわけです。常に学ぶことをおろそかにしない態度でいたい。そして、社員の全員が変化し続けていない限り、会社の存続はないとも思っています。
「和顔愛語」は、仏教用語で「わげんあいご」という読み方をする言葉ですが、名称の通り、和やかな笑顔と、愛情のこもった優しい言葉を人に施すことを意味します。
人は誰しも、微笑まれると明るい気持ちになり、優しく声をかけられると嬉しくなるものです。この三つのことが体現できていれば、世界のどの国の、どんな人ともビジネスをしても、絶対にもめることのない、無敵の社是だと思っています(笑)。
どれも社員に望む姿勢、大事にしてもらいたいことを考え抜いた素晴らしい言葉の選択だと思いますが、どうやら「和顔愛語」への思いが一番強いように感じますね。
そうですね。ブランドネームにしていますからね。社是自体は私が考えたのですが、ブランドネームはスタッフ全員で考えました。将来海外に進出して行こうとなった時に、ブランドネームだけで、ジャパニーズ・カンパニーだとすぐ分かるほうがいい。日本的ということで「和顔愛語」がぴったりだということになった訳です。和みはお茶が主力商品ですから、カフェでも自宅でも、和みのお茶を笑顔で飲みながら、愛を語らってもらう場面をイメージすると、最高にハッピーだということで、満場一致で決めました。
企業理念は・・・・・
世界の人が豊かに生きていけるように衣食住を通じて貢献できる企業であり続ける事
事業目的は
地球環境と共存しながら衣食住の事業で顧客満足度No.1になる
というものですね。
これらの言葉についても、思いが伝わるようにかなり考え抜いたんでしょうね。
企業理念に「世界の人々が・・・」ではなく、「世界の人が・・・」としているのは、世界の一人一人の個々の人に豊かに生きてほしいという思いが強いからです。「世界の人々」としてしまうと、人の総和になり、個々の人への思いが伝わらないと考えます。また「豊かに生きていけるように・・」という部分は、「暮らす」ではなく「生きる」。あらゆる局面において、人は生き生きと命をつないで行くものなんだと。その生きていくために最低限必要な衣食住の分野で、お客様のお役に立てるように、事業を通じて社会に貢献し続けようという思いを込めた理念です。事業目的は、衣食住の分野において売上でNo.1ではなく、顧客満足度No.1になれるように頑張ろうということです。
なるほど。一言一言の意味づけにもこだわりを持って、大切に構築されていることがわかりました。そもそも作山社長は何がきっかけで理念の大切さを学んだのですか。
私の経歴の話になるのですが、新卒で入社した企業に2年、次に転職した先で11年勤めて、和みの創業に至ることになります。
1社目は、ある大きな企業グループの百貨店だったのですが、組織がきちんとできていて、教育体制もしっかりある企業でした。私は、高校卒業したての18歳でしたが、正社員として20歳〜60歳すべて年上の派遣社員、テナント社員、パート社員の皆さんをハンドリングしなければならないポジションでした。
2社目は、当時外資系(その後国内系にM&A)だった飲料サービス会社で、1社目と違い、一切教育はなく、実力ある者のみが生き残っていくといった完全実力主義の企業でした。昇給や昇格などもドラスティックでしたね。最年少の私が1年で昇格して、また翌年昇格してということが許される企業です。その後、オーナーが変わり外資系から日本企業に変わったことで、劇的に社風が変わっていきました。その後、店頭公開、2部・1部への上場を経て、私がいた11年の中で4回も組織が大きく変わりました。そして、管理を固めれば営業は弱くなり、営業を強めると管理が緩くなるといったことや、様々な問題が繰り返される激動の中にいたのです。
事業はなりわいで事をなすと書きます。なりわいである以上、長く続けていくことが必要です。両社での経験を通して、成長のスピードや、企業の規模に関係なく、長く続く会社にするには、理念が最も大切だということを強く思いました。その理念が末端のすべての社員まで浸透したとき、企業は強くなるということを実感していました。
ここまで、お話しをお聴きしてきまして、作山社長は非常に言葉を大事にする方だと感じています。社是と企業理念についてのお話もそうですが、人脈の「脈」についてや、事業は「なりわいで事をなす」というお話しなども印象的でした。
私どもが、世界のオーガニックのお茶とコーヒーを取り扱って行く上で、言語の違う人たちとたくさん接するわけです。そのような場面で、同じ日本人同士ですら伝えられないことが、上手に伝えられるはずがありません。まずは、自分について、そして自社についてきちんと話ができるということが基本になると思います。自分がどんなに上手に伝えたつもりでも、相手に伝わっていなければ伝えたことにならない。社員もそうしたことがきちんとできるよう育てていきたいと思っています。その施策の一つが毎日の朝礼で行う1分間スピーチですね。これは、私も一緒になって毎日やっています。日々の、感じたこと、新聞で見たこと、何でもいいのです。ニュースを語る人、今日は桜がきれいだったというような感想を語る人等、様々です。1分間以内をきちんと守ることと、言葉の使い方に注意して話すように要望しています。コミュニケーションは商売の原点であり、そのための言葉はこれからも大切にしていきたいと思っています。